瓦の張替えリフォームを検討中の人向け!工事費用やメリット・デメリットを解説

瓦は、日本ならではの屋根で趣がある屋根材です。

メンテナンスフリーといってもいいほどで、瓦の耐用年数は50年以上と言われています。

一見、メンテナンスフリーで楽そうと思われますが、瓦屋根が抱えている問題があります。

それが、瓦の重さです。とにかく瓦は重い。

1坪あたり約240kgと言われているので、30坪だと7200kgでアフリカゾウを屋根に乗せているのとほぼ変わりません。

また、近年の地震の多さや地震などの災害時よく瓦屋根のお家が崩れていることがニュースで見られることも多くなり、瓦屋根から他の軽い屋へ変えられる人も増えています。

そこで今回は瓦屋根から他の屋根への張替えを検討している人に向けて、瓦の張替えに関するあれこれを紹介します。

瓦の張替え(葺き替え)工事とは?

瓦の張替え(葺き替え)工事とは、既存の瓦屋根からスレート屋根やガルバリウム屋根などの他の屋根材に丸ごと変える工事です。

似たような工事で瓦の葺き直し工事もありますが、これは既存の瓦を一旦外して、下地を新しいものに変え、既存の瓦を元に戻すという工事です。

瓦屋根が好きな人や瓦屋根にこだわりを持っている人は、この方法でメンテナンスを行っています。

瓦の張替え工事をするメリット

冒頭でも話したように瓦屋根はとても重いです。

そのため、耐震性を高める目的で屋根の軽量化が勧められており、瓦の張替えをすることで、屋根の軽量化ができます。

瓦屋根から他の屋根材に変えるだけで約1/10の軽量化ができると言われています。

もし、地震がきてもニュースで見たような家が壊れてしまうという心配はなくなります。

また、瓦と屋根の下地もまるごと変えるので、雨漏りなど屋根が原因で発生していることは解決できるでしょう。

瓦の張替え工事をするデメリット

瓦の張替えでデメリットとなるのが、費用面です。

瓦やその他廃材費、人件費、新しい屋根の材料費などで約100万円以上は費用がかかります。

その費用を出してでも安心を買いたいという人は一定数いらっしゃいます。

このへんは、ご自身や家族と相談して、何を一番重要視するか、あと何年この家で過ごしたいかなどを考えて決めるといいでしょう。

瓦の張替えが必要なタイミングは?

瓦の張替えを考えるタイミングは、いくつかあります。

まずは、屋根の下地の寿命(耐用年数)が約10~15年のため、建築されてからや前回のリフォームから約10~15年経っているお家は、張替えを考えても良いでしょう。

もちろん、業者へ点検を依頼して問題なければ、すぐに張替えを行う必要はありません。

他には、雨漏りしている・瓦が壊れている・台風や地震で被害にあったなどの問題が起きている場合は、瓦の張替えを検討しましょう。

台風や地震で屋根が壊れてしまった場合は火災保険が適用されます。

瓦の張替え工事の費用相場や工事にかかる期間は?

屋根の広さを30坪とすると、平均100万円〜の費用がかかります。

工事期間は6日〜10日程度です。

しかし、工事内容や天候によっては期間が延びる場合もありますので、正確なスケジュールは、工事業者に確認するといいでしょう。

瓦の張替えに必要な費用は平均100万円〜

瓦の張替え(葺き替え)工事は、屋根の広さを30坪とするなら平均100万円〜が相場です。

ただし、瓦には様々な種類があり、張替える屋根材・屋根の形状・複雑さにより、費用は大きく変動しますので、必ず見積もりを取ることをお勧めします。

屋根材 工事費用
スレート 100万円〜
ガルバリウム 120万円〜
アスファルトシングル 100万円〜

スレート

スレートに張替える場合の費用は100万円〜になります。
※屋根の形状や複雑さにより、費用は大きく変動しますので、必ず見積もりを取ることをお勧めします。

スレートは、主成分にセメントが使われている薄い板状の屋根材で、軽量なため耐震性が高いです。

耐用年数が15年〜20年で、割れやすく、他の屋根材に比べ耐久性も低いです。

スレートに張替えた場合10年〜15年ごとの屋根塗装を行う必要があります。

スレート屋根は他にもカラーベストやコロニアルとも呼ばれることがありますが、この2つは建材メーカーが作った商品が別名として多くの人に認知されています。

ガルバリウム

ガルバリウムに張替える場合の費用は120万円〜になります。

ガルバリウムは、金属でできており、外壁材としても使用されているお家が多い建材です。

耐用年数が長く、金属のデメリットである錆が出来にくいこと・非常に軽量なため、現在は瓦屋根からガルバリウム屋根に張替える人が多くいらっしゃいます。

デメリットは、外部からの衝撃に弱いため凹みやすく、断熱性と遮音性が低いと言われています。

ただ、各建材メーカーの努力のおかげで断熱性と遮音性を向上させた商品も多数出ていますので、その点は問題ないかと思います。

メンテナンスフリーと言われていたりもしますが、サビにくいとはいえ、金属ですので、いつかは錆びます。

そのため15〜20年の屋根塗装のメンテナンスで長持ちさせることができます。

アスファルトシングル

アスファルトシングルは、ガラス繊維にアスファルトを浸透させたシート状の屋根材です。

海外の家で一般的に使われている屋根材で、リッジウェイが有名な商品になります。

シート状で柔軟性があるので、他の屋根材のように割れたりしません。また、軽量なので耐震性も問題ありません。

デメリットは、風に弱く、強風で剥がれたり、破れたりすることがあるそうです。

経年劣化や台風級の風で起きるなら、どうしようもないのですが、施工者の技術で解決できることなので、アスファルトシングルを多く施工したことのある業者に依頼しましょう。

瓦の張替え工事に必要な期間は6日〜10日程度

30坪程度の屋根なら、瓦の張替え(葺き替え)工事は6日〜10日程度で終わります。

ただ、屋根の勾配が急で工事が難しい場合や屋根の劣化が激しくて補修に時間がかかる場合は、これより日数がかかる可能性があります。

他にも雨や風が強いなどの天候で施工が伸びてしまうことはありますので、大体の目安と考えるといいでしょう。

まとめ

今回は、瓦の張替えについて解説しました。

地震大国日本といわれている通り、日本に住んでいる限り、地震は避けられない災害の一つです。

いつくるか分からない地震に備えて防災グッズを用意しているように、あなたの財産であるお家を守るためにも屋根の軽量化は行うべき備えだとも思います。

もちろん、瓦屋根にこだわりを持っていて、瓦屋根が好きな人もいるかと思います。

そんな人も安心できるようガイドライン工法という新しい施工方法もできたので、その方法で瓦屋根を耐震性に強い屋根にすることも可能です。

ぜひ、瓦の張替えを行って自然災害に強い住宅にしませんか。

2023年5月21日住宅知識,屋根屋根,葺き替え