やねまる店長からリフォーム業界への嘆き

代表が様々な工務店を渡り、様々な経験を積んでいくに従って業界全体に対して感じたこと

リフォーム業界というのは良くも悪くも非常に保守的な業界で、いまだにとてもアナログな部分が残っております

それは良いことでもあり、悪いことでもあるかと思います

良いところで申し上げると、職人の人情でサービスがあったり、工事中お客様からお茶うけのお誘いがあり、お客様と談笑しながら

コロナ前では一緒にお菓子や、時にはご飯を食べるときもあります。

悪いところで申し上げると、、残念ながら異業種出身の私からするとたくさんあります

1工事の品質が一定ではない

一握りのスーパー職人以外は、職人の工事の質はいいときもあれば、悪い時もある。

例えば今日は早く帰りたい、工事が詰まっているから早く終わらせて帰りたい。家で子供が泣いているから早く帰りたい。

そうすると工事の品質にかなりムラがでるということです。

これは残念ながら私が勤めていたところ、提携先、勉強先などの職人さんでもよく見かけました

アナログで本人の自主性や1人親方が多いこの業界では、しっかりと自習をしたり、他の業界を見て我がふり直すような人は少なく、

組織であっても社員教育に力をいれていないところがほとんどです。(見て覚えろという職人特有の価値観がいまだ根強いところがほとんどのため)

品質を一定に保つために、十分な時間組みをしたスケジューリングを行うことや、この工事はこの工事要領に基づいて行うなどのマニュアルに沿った工事を基礎としては行う、等を教えなければなりません。

故に教育が非常に重要と考えられます

2工事金額が安すぎる現状

インボイス導入前から建材価格の高騰は歯止めがきかず、しかし安く、より安く消費者は価格に対しシビアな要求を行います

大手さんなどでも職人に対し、非常に安い価格で材料を大量に、それも指定で買わせるところも見てきましたが、これでいい工事をしろ

と頭ごなしに命令されてもいい工事をするメンタリティに誰がなれるのか不思議で仕方ありません

つまるところ海外との価格の経済ギャップや、建材の高騰、高齢化に伴い熟練職人の引退により職人が不足しているにも関わらず価格は今のままで維持しないといけないと職人側も消費者側も思っているところにあります

加えてインボイスが2023年10月から導入されることにより、真面目にやっていた、よい職人ほど引退していくことが発生するでしょう

3悪徳業者が多すぎる

まず第一に、飛び込み業者には絶対に相手にしないでほしいです。特に屋根や敷地には絶対いれないようにしてください。

『近隣で工事をやっていておたくの屋根が見えたんで、、、』これが謳い文句の営業になることがほとんどですが、自分の家の近くに足場が建っている場合飛び込み業者はまずそのような足場を利用して声をかけてきます

つまり【他の工務店が工事をしている足場を見つけては、さもそこの従業員の振りをして飛び込み営業をするのです】

これは常套手段のようで、うちが工事をしているお隣さんにうちの従業員の振りをして営業に入られ、お客様から連絡が入ることがあります

必ず飛び込み業者がきたら名刺をもらうようにしてください。大体渡さないか、持っていない、又は渡してきた場合保管しておいてください。

又は、電話番号が記載してあるが、発信者専用のパターンもあります。こっちからはかけられません。。

必ず覚えておいてほしいのは【普通のリフォーム業者、工務店は訪問営業する暇などない】くらい忙しいはずです

たくさんあるのですが、少しでもリフォーム業界の悪い面の実態を知ってほしくて書いております

特に③なんかは自分もそうですが、祖父や祖母の家にその様なオレオレ詐欺のような業者がくると思うだけで本当に怖くて、悲しいです

勿論忘れてはいけないのは、良い業者さんも中にはいらっしゃいます。真面目な良い職人さん程、営業ベタで、安く大手に飼われているケースもあります

良いリフォーム業者さんは繁盛してほしい、悪いリフォーム業者に騙されたお客様はそのような良い業者に出会ってほしい、良いサイクルが少しでも生まれリフォーム業界のイメージが少しでもアップしてほしい…

皆様も是非ご注意いただき、自分の周りの大切な人に伝えてもらいたいと思います。

また、リフォーム屋さんもまた人間で、ご飯を食べていかなければ潰れてしまいます。

極端に金額ばかりを気にして安かろう悪かろうで結局何度もやり直すことになり、当初よりだいぶ工事代金が高くついた、、、というお客様もよく見かけます

あまり安いところに頼むのもちょっと批判的に見た方が失敗は少なくなる、というのも事実ですので当記事で少しでも多くの真っ当な職人、工務店、お客様が損をしなければと願うばかりで御座います。

現状を変えたくて足掻いている一人のリフォーム屋の店長の嘆きでした。

2023年5月23日ブログ