【注意!】火災保険申請代行によるトラブルが多発!巻き込まれないために

近年、火災保険を使えば0円で修理ができるという情報がネット上に溢れかえっていますが、その中で火災保険の申請代行に関するトラブルも多発しています。

今回は、そんな火災保険の申請代行トラブルについて簡単に解説していきます!!

火災保険の申請代行とは

言葉のとおり、火災保険の申請を代行(契約者本人に成り代わる)業者のことをそう呼びます。

しかし、火災保険は契約者本人が申請をしなければならないという決まりがあるので、代行は原則NGとなります。

※ 一部例外もあるようですので、気になる方は加入している保険会社へ相談してみてください。

火災保険申請サポートとの違い

似たような言葉で火災保険申請サポートというものもよく見かけます。

これは、火災保険の申請は契約者本人が行うため、契約違反にはなりません。

申請サポートというのは、契約者本人では難しい専門用語だったり、保険会社には聞きにくい部分をプロに相談しながら進めていくというものになります。

様々な火災保険トラブル

国民生活センターに寄せられた相談

国民生活センター資料

火災保険の申請では、悪質な業者によるトラブル多発しています。

国民生活センターに寄せられた相談は、上記のグラフのように約24倍に増加しています。その中から一部抜粋して紹介します。

【 事例 ① 】 契約時に高額な違約金に関する説明がなかった
【 事例 ② 】 工務店に壊れていない瓦を外す細工をされ「黙っているように」と指示された
【 事例 ③ 】 事業者の見積もりが杜撰(ずさん)で少額の保険金しか提示されなかった

このほかにも様々な事例が載っていますので、もっと詳しく知りたい場合は以下をご覧ください。
令和2年10月1日発表 国民生活センター 報道発表資料 (PDF形式)

埼玉県による行政処分

埼玉県では、雨どいや屋根の修繕工事を前提とした訪問販売業者に対し、業務停止命令6か月及び指示と業務禁止命令6か月の行政処分を行ったことを発表しています。

>>特定商取引法等の処分事業者(埼玉県)

消費者庁による行政指導

消費者庁は、消費者からの相談内容等から特定商取引法に違反する疑いのある行為をしていると認められた5事業者に対し、法令を遵守するよう行政指導を行ったことを発表しています。

>>令和2年8月5日発表 消費者庁発表資料

豊島区による注意喚起

豊島区でも「火災保険が使える」という住宅修理契約について注意喚起がされています。
>>「火災保険が使える」という住宅修理契約のトラブルに注意!

各保険会社からの注意喚起

各保険会社でも保険金請求申請代行業者についての注意喚起を行っています。

トラブルに巻き込まれないために

では、このようなトラブルに巻き込まれないようにするためには、どうしたら良いのでしょうか?

保険請求と工事までの流れ

通常の保険請求であれば、工務店から見積書をもらい、申請書類と一緒に保険会社へ提出します。
その後、保険会社の調査や審査を受け、認められた場合にお金が振り込まれるというのがシンプルで分かりやすい保険請求の流れです。

振り込まれたのち、工事契約を行い、施工するという流れが自然な流れかと思います。

この流れと順序が違っていたり、明確な説明やお客様の意思に反して勝手に進めてしまう業者には、一度、立ち止まって考え直したほうが良いでしょう。

また簡単ではありますが、チェック項目を用意しましたので、次のようなことに当てはまるような業者にも注意しましょう。

悪徳業者かもしれないチェックポイント
① 保険対象以外の工事を引き受けない
② 火災保険のお見舞い金が確定する前に工事契約をしようとする
③ 契約内容について明確に説明してくれない
④ 工事の内容より火災保険のお見舞い金のことのみ語る
⑤ どんな工事をするのか聞いても答えられない

最後に

台風などの被災も火災保険で申請できるとCMでも放送され、どんどん認知が広まっています。

どんな業界にもいると思いますが、目先の利益だけ、自分がお金儲けするためだけに騙したりする人もいるというのが現実です。

今回は、少しでも被害にあわれる方が少なくなるよう、その注意喚起の意味も込めて記事を書かせていただきました。

色々と書きましたが最終判断するのは、必ず、お客様自身です。

最終的な判断をお客様に委ねない業者は、オススメできないので、やめておいた方が無難だと私は思います。

2023年5月23日その他,住宅知識火災保険