【保存版】ベランダ防水の劣化チェック│写真でわかる7つの劣化サインとNG習慣を徹底解説!

「ベランダの防水が劣化している気がする…」「ひび割れや膨れは危険なの?」
そんな不安を感じて調べている人は多いと思います。
ベランダの小さなひび割れや浮きを放置すると内部が腐食したり雨漏りにつながることもあります。
しかし、一般の人が「どんな症状が劣化なのか」「どこまでが軽度なのか」「どこから危険なのか」を判断するのは難しいですよね。
今回の記事は、ベランダ防水の劣化サイン7つや補修費用(劣化レベル別)を写真でわかりやすく紹介します。
ほかにも、劣化を早めるNG行動やDIYと業者どちらを選ぶべきか?なども解説します。
この記事を最後まで読めば、「あなたのベランダが今どの状態で、どう対処すべきか」がハッキリわかります。
ぜひ最後までご覧ください。
ベランダ防水は「劣化サイン」を見逃すと危険!

ベランダ防水は、建物の中でも雨や紫外線・温度変化の影響を受けやすい部分です。
そのため外壁よりも劣化が早く、小さなひび割れや浮きでも、そこから雨水が内部へ侵入するリスクがあります。
防水層の下にある合板や下地材が濡れると、カビの発生や木材の腐食、最終的には室内への雨漏りにつながり、修繕範囲が一気に広がります。
ベランダ防水は「見た目の劣化=防水機能の低下」に直結します。
- 雨漏りに直結する
- シロアリ被害やカビ・ダニの発生
- 補修費用が高額になる
このように、症状ごとに危険度が明確になります。
そのため、「どんな劣化が、どのくらい危険なのか?」を知ることが雨漏りを防ぐ一番の近道です。
写真で分かる!ベランダ防水の劣化サイン7選
ベランダ防水の劣化は、「見た目にハッキリ現れるサイン」があります。
写真で確認すれば、専門知識がなくても見ただけで危険度の判断ができます。
ベランダ防水の劣化サイン7選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1|色あせ・光沢が消えてきた

劣化の最初に現れる現象が、表面の色あせやツヤの低下です。
- 全体的に塗膜の色が薄くなる
- ツヤ(光沢)がなく、マットでくすんだ質感になる
- 表面を触ると白い粉がつく(チョーキング現象)
トップコートが紫外線で劣化している状態です。
放置すると防水機能が急速に低下するため、最初のメンテナンス時期だと考えてください。
2|細かいひび割れ(ヘアークラック)

表面に髪の毛のような細かいひび割れが入る状態です。
- 髪の毛のような細かいひび割れが見える
- ひび割れ部分がくすんでいる
- ひび割れが網目状に出ることもある
軽度とはいえ、トップコートにひび割れが起きているサインです。
放置すると、内部に水が浸透しやすくなるため、早めの補修が必要です。
3|表面がベタつく・柔らかい

ウレタン防水で起こりやすい劣化症状で、表面がベタつく状態です。
- 表面がベタベタ、細かい砂やホコリが貼りつく
- 靴跡や物が置かれた跡が残りやすい
- ベタつきにより表面が光って見える
紫外線による劣化で、ウレタン樹脂の成分が分解されておこる現象です。
放置すると、全体の塗膜が縮む・ひび割れるため、補修が必要です。
4|表面の膨れ・浮き

表面に空気が入っているような膨れや浮きが見える症状です。
- 表面がボコッと膨らんでいる
- ドーム状に膨らみ(盛り上がり)がある
- 歩くと「ベコベコ」と音がする
これは床内部に水や空気が入り、熱で膨張することで起きる現象です。
防水層の中に水が入り込んでいる重大サインのため、早急に専門業者へ相談しましょう。
5|FRPの繊維(ガラスマット)が見えている

FRP防水でよくある劣化症状です。
表面のトップコートが剥がれて、ガラス繊維のザラザラした模様が見えてきます。
- 表面にFRPの白い繊維が見える
- 触るとザラザラとした触感
- トップコートが剥がれて色ムラが発生
トップコートではなく、防水層そのものが摩耗して薄くなっている状態です。
この状態を見つけたら放置はNGです。すぐに補修が必要です。
6|雨水が溜まりやすくなった

ベランダに水を流したときや雨が降ったとき、ベランダの一部に水が溜まり、すぐに引かない状態です。
- 同じ場所にいつも水が溜まる
- 排水溝に向かって流れない
- 苔や藻が発生している
これは、床の勾配(傾き)が悪くなることで起きる劣化症状です。
排水不良はカビや苔が発生するため、防水層が急速に劣化してしまいます。
7|ドレン(排水溝)まわりのトラブル

もっともトラブルが多いのがドレン(排水溝)周辺です。
- 黒ずみ・カビ・ひび割れがある
- シーリングが切れている
- 落ち葉や泥で詰まっている
ドレン(排水溝)には水が集中するため、劣化することで雨漏りのリスクが急上昇します。
早めに補修をして、雨漏りを未然に防ぎましょう。
劣化レベル別:補修費用の目安
ここからは、劣化の進行度を3つのレベルに分けて「どの工事が必要か」「費用はどのくらいか」を紹介します。
自分のベランダの劣化レベルや修理の費用相場を、ここで解決できるので、当てはまるレベルをチェックしてみてください。
費用は一般的な戸建てのベランダ(約4~5㎡)を想定しています。
レベル1|軽度(表面の劣化のみ)

最も多いのが、この「表面の劣化」です。
表面のトップコートが紫外線で劣化し、白っぽくなったり細いひびが入ったりします。
まだ劣化症状が防水層には達していないため、すぐに雨漏りする心配はありません。
しかし、この状態を放置すると劣化が進みますので、トップコートの塗り替えを検討しましょう。
必要な工事:トップコートの塗り替え
費用目安:DIY 1万円~/業者8万円~
レベル2|中度(防水層の劣化・ひび割れ・剥がれ)

表面のトップコートがパリパリと剥がれたり、ひび割れがクモの巣状に広がるのは、防水層が劣化しているサインです。
トップコートの塗り替えでは症状が改善しないため、防水層の再施工が必要です。
この段階ではDIYでの対応が難しく、放置するとレベル3へ一気に進行することが多いです。
必要な工事:防水層の再施工
費用目安:13万円~
レベル3|重度(下地腐食・雨漏りの可能性有り)

レベル3は下地材まで水が入り込んで、雨漏りの可能性が高い状態です。
ベランダを歩くと、"ふかふか"や"べこべこ"と感じるようになります。
この段階に来ると、防水層の再施工と下地の大工工事が必要になります。
内部の腐食が進むと、さらに高額な修繕につながるため、早めの対処が重要です。
必要な工事:下地大工工事+防水層の再施工
費用目安:25万円~ ※下地補修込み
DIYで直せる?業者に任せるべき?

ベランダ防水の補修は、劣化の程度によってDIYできる範囲が大きく変わります。
表面の色あせや軽いひび割れなどの初期劣化であれば、トップコートの塗り替えやコーキング補修など、DIYでも対応可能です。
一方、防水層が剥がれている・膨れている・雨漏りしている場合は、すでに内部まで劣化が進んでいる可能性が高く、DIYでは根本的な改善はできません。
無理にDIYを行うと、施工手順や使用塗料を誤った際に雨漏りを悪化させてしまい、結果的に塗料の剥がし作業が増えて修理費用が高くなるケースもあります。
ベランダ防水は早めの判断が、費用を抑える一番のポイントなのです。
業者に依頼した場合の流れ

ベランダ防水を業者に依頼する場合、流れは大きく以下の通りになります。
- 現地調査
担当者が現地調査に伺います。現在の状況をチェックし、劣化の進行度や既存防水の種類、排水の状況を細かく確認します。 - 見積もり
調査結果をもとに作成した見積書を提示します。もし見積書の内容に疑問がある場合は、この時点で業者に聞いておきましょう。 - 契約
見積もりの内容に問題がなければ契約に進みます。工事内容や使用材料以外に注意点なども確認しておくと安心です。 - 工事
契約が終わったらいよいよ工事が開始されます。 - 工事終了
工事が終わったら仕上がりを確認し、問題がなければ工事終了となります。このときに「保証の有無」や「次回メンテナンスのタイミング」をチェックしておくことが大切です。
不具合を感じたときはすぐに業者へ連絡し、写真で状況を記録しておくと対応がスムーズです。
工事後に何かあった場合でも、迅速に対処してもらえるのが業者に依頼する大きなメリットです。
気になる点があれば、遠慮せずに相談しましょう。
ただし、せっかく工事をしても、普段の使い方次第で劣化が早まることがあります。
ここからは、「ベランダ防水の劣化を早めるNG習慣」を紹介します。
ベランダ防水の劣化を早めるNG習慣5つ
ベランダ防水は「普段の使い方」で劣化スピードが大きく変わります。
ここでは、知らずにやってしまいがちなNG習慣5つ紹介します。
1|重い家具や植木鉢を長期間置く

防水層を"点"で押すと、へこみ・ひび割れの原因になります。
へこみに水分が溜まることでカビが発生し、劣化が一気に進んでしまうため注意が必要です。
2|排水溝のゴミを放置して水たまりを作る

排水が詰まると水が引かず、防水層がずっと水に触れ続ける状態になります。
水たまりは劣化スピードを爆発的に早めるため、月1回の排水溝掃除が理想です。
3|高圧洗浄機を強い水圧で使用する

高圧洗浄機でベランダの清掃は可能ですが、使用する水圧に注意が必要です。
水圧が強いと、表面のトップコートが剥がれてしまいます。
高圧洗浄機を使用する場合は、弱い水圧から始めて、水圧を調整しながら行うようにしましょう。
4|タイルマットや人工芝を敷きっぱなし

タイルマットや人工芝を敷くことで、通気性が悪くなると湿気がこもります。
すると、防水層がふやけたり、カビやコケが増殖します。
床面にタイルを敷く場合は、定期的に掃除をして湿気を逃がすケアを行いましょう。
5|ひび割れや剥がれを放置する

小さなひび割れや剥がれを放置することで、劣化が進行し、内部に水が侵入します。
一度水が入ると逃げ道はなく、内部の木材まで痛めます。
劣化が気になったらすぐに対処することで、結果的に修繕費用を安く抑えることができます。
ベランダ防水の劣化に関するよくある質問

ここではベランダ防水の劣化に関するよくある質問をご紹介します。
冬の凍結や真夏の猛暑は、劣化スピードに影響しますか?
はい、非常に大きく影響します。
夏の高温と冬の急激な温度変化や凍結によって、塗膜が収縮と膨張を繰り返します。
その影響により、ひび割れが発生しやすくなります。劣化が見られるとき、応急処置としてコーキングを使って大丈夫ですか?
一時的な処置として、コーキングは有効です。
しかし、多用すると本格的な補修工事の際に、大きな手間と費用がかかる可能性があります。
応急処置としての使用は可能ですが、広範囲での使用は避けた方が良いでしょう。物干し台の"サビ汁"は防水に悪い?
サビそのものは、防水層を直接溶かすわけではありませんが、表面を変色・腐食させて劣化を早める原因になります。
サビが出てきたら"下にゴムマットを敷く"など、早めにサビの対策をするのがおすすめです。コンクリートのベランダですが防水工事が必要ですか?
はい、必要です。
「コンクリート=水を通さない」と思われがちですが、実際は細かい隙間から水が浸透する素材です。
また、雨に濡れて乾燥するサイクルが続くことで、細かいひび割れが発生しますので、コンクリートも防水工事が必須です。雨の日でもベランダ防水工事はできるの?
基本的にできません。
特にウレタン防水やFRP防水は"乾燥工程“が不可欠なので、雨の日は工事を進めることができません。
梅雨時期や気温の低い冬は工期が延びることがあるため、余裕をもって予約することをおすすめします。
まとめ
- 雨漏りは自然に直ることはなく、放置すると被害が広がるため早めの対応が必要。
- 防水層のひび割れ・膨れ・色あせ・剥がれは劣化のサイン。
- DIY補修は応急処置向きで、劣化が進んでいる場合は業者に依頼するのが確実。
- 防水層の上に直接重い物・尖った物を置くのはNG。
- 水たまりや湿気を放置することが劣化が進むため、定期的な掃除をしてケアすることが大事。
- どう補修すべきか悩んだ場合は「防水専門業者」へ調査の依頼をすると良い。







