屋根の板金が浮いてると訪問業者の指摘に注意!対処法を解説します。
「屋根の板金が浮いている」と訪問業者から言われた場合、その場で点検の依頼や契約はしないようにしましょう。
本当に板金が浮いているのか、信頼できるリフォーム業者に相談することが重要です。
屋根の点検は地域密着のリフォーム業者であれば無料で承っている場合があります。
この記事では、屋根の板金に浮きがある場合の対処方法や正しいリフォーム業者の選び方を解説しています。
結論として、下記のようなリフォーム業者がおすすめです。
- 実績と経験があるリフォーム業者
- 適正な価格で見積もりしてくれるリフォーム業者
ぜひ、最後まで読んでみてください。
屋根の板金とは
屋根の板金とは、屋根と屋根の接合部を覆うために用いられる平たい金属製の板で、雨水や風、虫の侵入を防ぐ役割があります。
最近では、主にガルバリウム鋼板が使用されていますが、ステンレスや銅製、トタンなども使われています。
屋根の周辺部分は雨水が浸入しやすいため、屋根の板金を使用することで浸入口を大きく覆い、屋根周辺からの雨水の浸入を防ぐことができるのです。
以下は、屋根の板金の5つの種類とその用途を表にまとめたものです。
板金の種類 | 用途 |
棟板金 | 屋根の頂部(棟/ムネ)に使用される板金 |
谷板金 | 屋根の谷部(谷/タニ)に使用される板金 |
軒先水切り | 屋根の軒先部(軒/ノキ)に使用される板金 |
ケラバ水切り | 屋根の端部(ケラバ)に使用される板金 |
雨押え水切り | 屋根の壁際や接合部に使用される板金 |
屋根の板金が浮いている状態とは
屋根の板金が浮いている状態とは、強風によるものが考えられます。
棟板金が浮いている状態をそのままにしておくと、次の台風や春一番などの突風で板金が飛ばされ、近所の人や物に被害をもたらすなどの問題が起こります。
一般的に、屋根の板金は10年ほどで劣化して浮いてしまうことがあり、その原因としては、釘が抜けてしまうことが多いでしょう。
屋根の板金が浮いていると訪問業者に言われた時の対処法>
屋根の板金が浮いている場合は修理が必要ですが、悪徳業者が使う「屋根の板金が浮いている」という決まり文句には注意して対応しましょう。
このときの「屋根の板金が浮いている」は、先程の表の棟板金を指していることが多いです。
次で、くわしく解説しています。
- 屋根には上がらせない
- 当日の契約は断る
- 複数の業者から見積もりをとる
屋根には上がらせない
屋根に登ることで屋根が壊れたりする可能性があるため、注意が必要です。
また、屋根の上からの作業は下からの視点では確認できないため、何をされているかを理解することができません。
壊れていないのに壊れていると嘘をつかれたり、わざと屋根を壊す悪徳業者も存在していたりします。
当日の契約は断る
当日契約はトラブルの原因になりかねません。
悪徳業者は、あなたに時間を与えずにその場で契約書にサインや印鑑を押させるための巧妙な話術を使います。
恐怖心を煽るような言葉を使って、「すぐに修理しなければ雨漏りがする」、「板金が飛んで人に当たる危険性がある」などと言いだします。
さらに「今だけのキャンペーン」や「期間限定の割引」という言葉にも注意が必要です。
また、契約書の内容は、業者都合の良いように記載されていることが多いため内容をよく確認し、信頼できる知り合いのリフォーム業者や家族とも相談することが大切です。
複数のリフォーム業者から見積もりをとる
訪問業者から「屋根の板金が浮いている」と言われた場合、急いで契約する前に、他のリフォーム業者にも点検を依頼して、相見積もりを行いましょう。
相見積もりは金額だけでなく、点検内容や修理の必要性などを再確認しましょう。
そうすることで、現在の屋根の状態をより客観的に判断することができます。
ただし、リフォーム業者によって異なる見解があるため、よく検討してください。
また、インターネットで地域エリアの費用相場を調べて参考にすることも大切です。
クーリングオフ制度で対処
クーリングオフとは、契約を再考できるようにするため、契約申し込みや締結後に一定期間内であれば、無条件で契約を解除できる制度のことです。
悪徳業者と契約してしまった場合でも、8日以内であればクーリングオフ制度を利用して契約を解除することができます。
もし高額な契約をしてしまったり、納得できない契約を強要させられたりした場合は、クーリングオフの手続きを行ってください。
クーリングオフの利用方法
以下は、クーリングオフ制度の利用方法です。
- 契約書を受け取った日を含め8日以内に、契約解除の書面または電子記録を作成する。
- 契約解除の書面または電子記録を、内容証明を含む証明書発送サービスを使用して相手に送信する。
- クレジットカードで支払った場合は、クレジットカード会社にも通知が必要な場合もある。
契約解除の書面の作成
契約解約合意書には以下を記載します。
- 解除する契約の特定
- 解除が適用される年月日
- 原状回復の有無と内容
- 清算条項
ポイントは「原状回復義務」について相手に返還する内容を明確にすることです。
また、債務や債権がないことを証明するため、清算条項を記載します。
業者への通知方法
契約や取引を解除することになった場合、リフォーム業者へメールや電話で通知をします。
債務不履行など相手方に非があった場合でも、できるだけ早く通知することが望ましいでしょう。
クレジット会社にも同時に通知する
基本的には、クレジットカード会社へのクーリングオフの通知は必要ありませんが、クレジットカード会社によっては契約解約合意書を送付する必要があります。
不明な場合は、クレジットカード会社へ確認の連絡を入れましょう。
また、不安な場合や一人では手続きが難しい場合は、国民生活センターなどの窓口に相談することでクーリングオフ手続きの手順を教えてもらえます。
訪問販売でのトラブル件数
訪問販売によるリフォーム工事では、「契約をせかされて不要なリフォーム工事をした」といった相談が寄せられています。
また、「点検商法」として知られる、点検にきたと言って来訪し、「工事をしないと危険」などと言って商品やサービスを契約させる手法についても相談が寄せられています。
以下は、2019年から2022年12月31日までの国民生活センターに寄せられた相談件数です。
年度 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
訪問販売による相談件数 | 8,007 | 8,785 | 9,753 | 6,745(前年同期 6,779) |
年度 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
点検商法による相談件数 | 5,760 | 7,024 | 7,431 | 5,324(前年同期 5,169) |
※スマホやタブレットで見ている場合は横にスクロールできます。>
年々件数が増加傾向にありましたが、昨年は減少しました。
悪徳業者に言い寄られた場合、断ることができずに契約してしまう可能性があるため、トラブル件数が減少したからといって安心せず、しっかりと対処しましょう。
屋根の板金リフォーム業者の正しい選び方
以下は、リフォーム業者の正しい選び方です。
- 実績と経験があるリフォーム業者を選ぶ
- 適正な価格で見積もりしてくれるリフォーム業者を選ぶ
実績と経験があるリフォーム業者を選ぶ
実績と経験のあるリフォーム業者に工事を依頼するには、ホームページで施工事例を公開しているかどうかが大切です。
誰もが、経験値の少ないリフォーム業者に工事を任せたくないと思うはずです。
ウェブ上で実績を公開しているリフォーム業者があれば、ゆっくりと業者を比較検討することができます。
適正な価格で見積もりしてくれるリフォーム業者を選ぶ
屋根の板金が浮いている場合の修理費用は、1mあたり平均4,250円です。
ただし、足場費用が平均20万円かかる場合もあり、部分的な修理で直らない場合は全体的な工事が必要となり、数百万円かかることもあります。
費用は住宅の形状や使用する資材によって異なるため、リフォーム業者に相談した上で見積もりの依頼をすることをお勧めします。
地域密着で職人を抱えているリフォーム業者であれば、工事料金が高くなることがないので安心してください。
屋根の板金が浮いていると訪問業者に言われた時の対処法まとめ
「屋根の板金が浮いている」と指摘された場合、必ずその訪問業者が信頼できるリフォーム業者かどうかを確認する必要があります。
また、屋根の板金が浮いているかどうかは、自分で確認することもできますが、屋根に上っての確認は危険が伴うため、信頼できるリフォーム業者に依頼して、安全に修理してもらうことが一番安心です。