フッ素塗装とは?メリットとデメリット、おすすめメーカーや商品についても紹介します
屋根塗装や外壁塗装をするときにフッ素塗料での塗装を提案された人も多いかと思います。
今回は、フッ素塗料がどんなものか、どんなメリットとデメリットがあるのか、フッ素塗料のおすすめメーカーや商品についても紹介します。
フッ素塗料とは、何か?
フッ素塗料とは、蛍石が原料となったフッ素と合成樹脂でできている塗料です。
合成樹脂とは、化学的に合成された物質で、私たちの身近なものでいうとプラスチックと同じ物質でできています。
屋根塗装や外壁塗装で使われますが、その他にも飛行機やフライパンにも使われている塗料になります。
各塗料の耐久年数を比較
塗料には、それぞれグレードがあり、フッ素のグレードは耐久性の高さから高いものになります。
各塗料の耐用年数は以下となります。
耐用年数 | |
ウレタン | 約9年〜 |
シリコン | 約12年〜 |
ラジカル | 約14年〜 |
フッ素 | 約14年〜 |
無機 | 約20年〜 |
フッ素塗料で塗装する場合のメリット
フッ素塗料で屋根塗装や外装塗装をするときのメリットを見ていきましょう。
耐久性に優れている
屋根や外壁は太陽光(紫外線)に晒され、多くの建材は太陽光(紫外線)が原因で劣化しやすいです。
その中でもフッ素塗料に含まれるフッソ樹脂は紫外線で壊されにくく、色あせなどの劣化の進行を抑えることができます。
そのため、耐用年数が約15年とシリコン塗料よりも長くいい状態を保つことができます。
汚れが落ちやすい
屋根や外壁は、屋外にあるので、土埃や花粉などの汚れが付きやすいです。
フッ素塗料には水と密着する性質があるため、雨が降ると、屋根や外壁に付いた汚れが一緒に流れてくれます。
藻やカビを防止する
日陰が多かったり、湿気が多いと外壁などに藻やカビが生えやすく、見た目が悪くなってしまいます。
フッ素塗料には、藻やカビの発生を抑える性質があるため、立地の問題などで日陰が多い家には、ぴったりな塗料です。
フッ素塗料で塗装する場合のデメリット
フッ素塗料で屋根塗装や外装塗装をするときのデメリットを見ていきましょう。
塗装費用が高い
フッ素塗料は、様々な種類がある塗料の中でも高価な塗料になるため、塗装費用が高くなります。
シリコン塗料が1㎡あたり1,800円〜3,500円くらいに対し、フッ素塗料は1㎡あたり3,000円〜5,000円くらいと約2倍高いです。
一般的には、コストパフォーマンスが良いという点からシリコン塗料で屋根や外壁塗装をすることが多いですが、メンテナンス回数を減らしたい・少しグレードアップした塗料で塗装したいという人がフッ素塗料を選ばれています。
塗膜が固い
他の塗料に比べ、伸縮性がないので、何らかの影響で屋根や外壁にヒビが入ると一緒に割れてしまいます。
外壁のひび割れは、雨漏りの原因となるので、注意が必要です。
ツヤなしが選べない
塗料には、光沢感のあるツヤありとマットな仕上がりになるツヤなしがありますが、フッ素塗料の場合は、ツヤありしかありません。
そのため、マットな仕上がりを求める人には適さない塗料です。
これは個人の好みになるので、もし、絶対にマットがいい!という人は、フッ素での塗装は難しそうです。
おすすめメーカーと塗料をご紹介
フッ素塗料といっても様々なメーカーからたくさんの商品が出ています。
その中から一つを選ぶのは大変だと思います。そこでフッ素塗料でおすすめできる商品をメーカー別で紹介します。
日本ペイント
日本ペイントは、大手の塗装メーカーで名前を聞いたことがある・見たことがあるという人もいらっしゃるかもしれません。
フッ素塗料の代表例として外壁で使用される「ファイン4Fセラミック」と屋根で使用される「サーモアイ4F」があります。
どちらも弱溶剤系なので、塗料の匂いが軽減されているタイプで耐候性が高い塗料になります。
エスケー化研
エスケー化研は、建築塗料の総合メーカーです。
有名な塗料は、クールタイトシリーズで 「 クールタイトF 」 がフッ素が含まれた塗料になります。
現在、注目を集めている遮熱塗料で、屋根用の塗料となります。
カラーバリエーションが41種類と豊富で、フッ素が含まれている塗料には珍しくツヤなしを選ぶことができます。
関西ペイント
関西ペイントは、総合塗料メーカーで職人が好んで使用する塗料メーカーです。
関西ペイントの中でも 「 アレスアクアセラフッソ 」 は、関西ペイントの独自技術を使った塗料で、外壁が汚れにくいです。
また、高い弾力性を持っているため、フッ素のデメリットであるヒビ割れが起こりにくい塗料でおすすめです。
フッ素塗料は、どんな人や場所におすすめ?
フッ素での塗装をおすすめできる人は、価格は少し高くても、その分の耐久性の長さをメリットと思える人で、メンテナンスの頻度を少なくしたいという人に合うでしょう。
フッ素塗料をおすすめする場所は、屋根です。
屋根は外壁よりも多くの太陽光(紫外線)の影響を受けるため、耐久性の高さは高いに越したことはありません。
また、フッ素塗料は屋根用の商品に多く見られるため、屋根塗装を検討している人がいたら、フッ素塗料での塗装をおすすめします。
まとめ
今回はフッ素塗料について紹介しました。最後にまとめます。
- フッ素塗料とは、蛍石が原料となったフッ素と合成樹脂でできている塗料
- フッ素塗料の耐用年数は約14年〜
- フッ素塗料は耐久性が高く、汚れが落ちやすいメリットがある
- フッ素塗料は費用が高く、ひび割れしやすいため外壁には向かない
- メンテナンス頻度を少なくしたい人にはおすすめの塗料
- フッ素塗料は屋根塗装をする人におすすめ