手すり設置は介護保険の補助金でできる?対象者・費用・申請方法をわかりやすく解説

ご家族が自宅で過ごす中で、「つまずきやすくなった」「立ち上がるのがつらそう」「移動のときに危なっかしい」など、不安を感じる場面が増えてきた人も多いのではないでしょうか。
転倒防止や移動時の負担軽減のために、手すりの設置を検討するご家庭も増えています。
一方で、「手すりの設置に介護保険が使えるって本当?」「補助金のような制度はある?」「費用は?申請方法って?」など、わからないことも多いものです。
結論、ご自宅の手すり設置は、要支援・要介護認定を受けた人が自宅で生活している場合、介護保険の住宅改修制度を利用できる可能性があります。
この記事では、手すり設置に活用できる介護保険の住宅改修制度について、対象者・費用・申請の流れ・注意点まで、わかりやすく解説します。
ご本人やご家族が少しでも安心して暮らせる住まいづくりの参考として、ぜひ最後までご覧ください。
介護保険の住宅改修とは

介護保険の住宅改修とは、要支援・要介護の認定を受けた人が、自宅で安全に生活できるようにするための小規模な工事に対して、費用の一部が支給される制度のことです。
例えば、転倒を防ぐための手すり設置や段差の解消などが対象となり、日常生活の負担を軽減することを目的としています。
- 支給限度額:最大20万円
- 自己負担:1~3割(所得に応じて異なる)
- 対象工事:手すり設置・段差解消など
利用できる対象者
介護保険の住宅改修費支給は、以下の条件を満たす人が対象です。
- 要支援または要介護の認定を受けている
- 自宅で生活している
要支援・要介護の認定を受けていても、介護施設への入所や入院などにより自宅で生活していない場合は対象外となります。
ただし、現在は施設や病院にいても、退所・退院後に自宅へ戻る予定があるケースでは、利用できる場合があります。
また、対象となるのは「要支援1・2」または「要介護1~5」の認定を受けている人です。
65歳以上の人は原因を問わず対象となりますが、40~64歳の人の場合は、特定疾病(初老期認知症や脳血管疾患など)が原因で認定を受けている必要があります。
この制度は、あくまで「日常生活を安全に送るための最低限の工事」が対象となるため、大規模なリフォームや見た目を整えるための工事などは対象外となります。
手すり設置は介護保険の対象になる?
結論からいうと、手すりの設置は介護保険の住宅改修の対象となります。
実際に住宅改修の中でも利用されることが多く、転倒防止や立ち座りの補助として、多くのご家庭で取り入れられている工事のひとつです。
対象となる主な設置場所の具体例

手すりの設置といっても、さまざまな場所に取り付けることが可能です。
例えば、以下のような場所が対象となります。
- 玄関(段差の昇り降りをサポート)
- 廊下(移動時のふらつき防止)
- トイレ(立ち座りの補助)
- 浴室(滑りやすい場所での転倒防止)
- 階段(昇降時の安全確保)
なお、室内だけでなく、玄関の外階段やアプローチ部分など、出入りに必要な場所への手すり設置も対象となる場合があります。
詳しくは、住宅状況や自治体の判断によって異なるため、事前の確認をしておくと安心です。
手すり設置で期待できる効果

手すりを設置することで、日常生活の中での不安や負担を軽減できます。
- 転倒リスクの軽減
- 立ち座りや移動がスムーズになる
- 介助するご家族の負担軽減
特に自宅内での転倒事故は多いため、早めの対策として手すりの設置を検討する人も増えています。
手すり以外に対象となる住宅改修工事

介護保険の住宅改修では、手すりの設置以外にも以下のような工事が対象となります。
- 段差の解消
- 滑りにくい床材への変更
- 扉の交換(引き戸への変更など)
- 和式トイレから洋式トイレへの変更
このように手すりの設置だけでなく、転倒防止や移動のしやすさを高めるための工事も対象となります。
住まい全体の安全性を見直したい場合は、あわせて相談してみるのもおすすめです。
手すり設置の費用相場と自己負担の目安

手すりの設置費用は、設置する場所や手すりの長さ・範囲によって異なります。
一般的な費用の目安は、以下の通りです。
| トイレ | 約2~5万円 |
|---|---|
| 浴室 | 約3~7万円 |
| 廊下 | 約3~6万円 |
| 玄関 | 約3~8万円 |
| 階段 | 約5~15万円 |
※上記は一般的な目安です。設置場所や手すりの長さ・下地補強の有無などによって費用は異なります。
特に階段の場合は、設置距離が長くなるため、他の場所よりも費用が高くなる傾向があります。
また、介護保険を利用した場合、自己負担額は所得に応じて1~3割です。
たとえば、工事費用が5万円の場合、自己負担額の目安は以下の通りです。
- 1割負担:約5,000円
- 2割負担:約10,000円
- 3割負担:約15,000円
なお、実際の費用は設置する場所や住宅の状況によって異なるため、正確な金額は現地確認のうえでの見積もりが必要です。
介護保険を使った住宅改修の申請の流れ

介護保険を利用して住宅改修を行う場合は、決められた手順に沿って申請を進める必要があります。
特に重要なのが、工事前に申請が必要という点です。
事前申請を行わずに工事をしてしまうと、補助が受けられなくなるため注意しましょう。
- ケアマネジャーに相談
まずは担当のケアマネジャー(介護の相談役)に、住宅改修を検討していることを相談します。
必要に応じて、どのような工事が適切かアドバイスを受けられます。 - 現地確認・見積もりの作成
施工業者が現地を確認し、設置場所や内容をもとに見積もりを作成します。
あわせて、改修が必要な理由をまとめた書類(理由書)も準備します。 - 事前申請
市区町村に対して、工事前に申請を行います。
申請が承認されてからでないと工事はできません。
※事前申請をせず工事を行った場合、原則として費用は支給されません。 - 工事の実施
申請が承認された後、手すりの設置などの工事を行います。 - 完了後の申請・支給
工事完了後に、領収書や工事内容の書類を提出し、問題がなければ後日、費用の一部が支給されます。
申請手続きは複雑に感じるかもしれませんが、ケアマネジャーや施工業者がサポートしてくれるケースも多いため、まずは気軽に相談から始めるのがおすすめです。
手すり設置でよくある失敗と注意点

手すりの設置は比較的手軽に行える工事ですが、進め方や設置方法によっては「使いにくい位置だった」など不安を感じてしまうこともあります。
ここでは、よくある失敗や注意点について解説します。
事前申請をせずに工事してしまう
介護保険の住宅改修では、工事前に申請を行うことが必須です。
事前申請をせずに工事をしてしまうと、原則として費用の支給が受けられなくなるため注意が必要です。
手すりの位置や高さが合っていない
手すりは、設置する位置や高さによって使いやすさが大きく変わります。
例えば、実際の動作に合っていない位置にしてしまうと、かえって使いづらくなったり、十分な補助効果が得られなかったりすることがあります。
そのため、施工前に主に使用する人の実際の動きを確認しながら、適切な位置に設置を依頼することが重要です。
上限額を超えてしまうケース
住宅改修費の支給には、原則として20万円の上限があります。
そのため、複数箇所に手すりを設置したり、他の改修工事と組み合わせたりする場合は、合計金額が上限を超えてしまうことがあります。
上限を超えた分については自己負担となるため、事前に費用のバランスを確認しておくことが大切です。
こんな人は手すり設置を検討しましょう

手すりの設置は、早めに対策しておくことで安心につながります。
動作に不安を感じたり次のような状況に当てはまる場合、手すりの設置を検討するのがおすすめです。
転倒が不安な人
自宅での転倒は意外と多く、特に玄関や浴室などは滑りやすく危険です。
手すりを設置することで、移動時のふらつきを抑え、安全に生活しやすくなります。
立ち座りや移動がつらくなってきた人
トイレや玄関などの立ち座り、廊下の移動が負担に感じる場合は、手すりがあることで動作がスムーズになります。
日常の小さな負担を軽減することができます。
ご家族の介護負担を減らしたい人
手すりがあることで、介助する回数や負担を減らせる場合があります。
ご本人だけでなく、ご家族にとっても安心できる環境づくりにつながります。
よくある質問

ここでは、手すり設置や介護保険の住宅改修について、よくいただく質問をまとめました。
申請方法や利用条件など、気になる点がある人は参考にしてみてください。
手すりの設置を検討中です。まずはどこに相談すればいいですか?
まずは、担当のケアマネジャーに相談するのが一般的です。
その上で、施工業者に現地調査や見積もりを依頼する流れとなります。手すりの設置工事はどのくらい時間がかかりますか?
施工場所・範囲にもよりますが、手すりの設置は比較的短時間で完了することが多いです。
内容によっては数十分~半日で終わるケースもあります。介護保険の住宅改修は誰でも利用できますか?
要支援1・2、または要介護1~5の認定を受けている人が対象となります。
65歳以上の人(第1号被保険者)は原因を問わず対象となりますが、40~64歳の人(第2号被保険者)は、初老期認知症や脳血管疾患などの特定疾病が原因で認定を受けている必要があります。手すりは後から追加で設置できますか?
はい。
支給限度額(20万円)に達していない場合は、後から追加で手すりを設置することも可能です。
1回ですべての工事を行わなくても、必要に応じて数回に分けて利用できます。
ただし、支給限度額を超えた分については自己負担となるため、事前に残りの利用額を確認しておくと安心です。住宅改修費は再度利用できますか?
転居した場合や要介護状態区分が3段階以上あがった場合は、再度20万円まで利用できるケースがあります。
詳しい条件は自治体によって確認が必要です。
手すり設置のご相談、お気軽にご連絡ください

介護保険を利用した住宅改修は、申請の流れや必要書類など、はじめての人には分かりにくい点も多くあります。
やねまるでは、手すりの設置工事はもちろん、お客様の身体状態や生活動線を考慮し、使いやすく安全な位置をご提案いたします。
「どこに設置すればいいのかわからない」という人もご安心ください。
手すりを設置したいが、どこにつけるべきか分からない
介護保険が使えるか知りたい
費用の目安を教えてほしい
まずは相談だけしてみたい
「まだ検討段階だけど相談してもいいのかな?」という人も、まずはお気軽にご連絡ください。



