どうして屋根から雨漏りするの?考えられる原因や対 処法・防止策を紹介

雨漏りは住宅トラブルのなかでも発生しやすく、目に見える症状です。

しかし、屋根の状態は簡単には確認できません。

雨漏りの原因は様々なので、専門の修理業者でなければ、原因を特定しづらいです。

「雨漏りが発生したけど、原因に心当たりがない」
「急な雨漏りにどう対応するべきかわからない」
「防止できるなら、方法を知っておきたい」

このように感じている方も多いでしょう。

そこで今回の記事では、屋根から雨漏りが発生する原因屋根の雨漏りはどう対応するべきか屋根の雨漏りを防止する方法について紹介します。

この記事を読むと、雨漏りの対処法や防止策がわかりますよ。

大切な住宅を雨漏りから守る参考にしてください。

屋根が雨漏りする主な原因は3つ

屋根から雨漏りしているを聞くと、屋根が劣化しているからと思いますよね?

それも間違いではありません。実際に屋根材にもそれぞれ耐用年数という寿命があり、どれも大体30年〜40年くらいで寿命を迎えます。

屋根材の中で長寿な瓦は、50年以上の耐用年数があるとされています。

どの屋根材も最低30年以上は持つので、それまでは「雨漏りしない」

・・・そんなことはありません。

屋根が雨漏りする原因はいくつかあります。それぞれを詳しくみていきましょう。

屋根の下地が劣化しているから

実は、屋根から雨漏りする原因は、屋根材にあるのではなく、屋根の下地にあります。

それが防水シートの劣化です。

極端な話、屋根材が壊れていても防水シートが正常に機能していれば、雨漏りはしません。

そのくらい防水シートは重要な屋根の一部です。

その防水シートが経年劣化すると、防水機能がなくなり、雨漏りが発生します。

その他にも屋根材に破損があり、通常よりも多くの雨水が防水シートに当たことで穴が開いてしまったり、何らかの影響で雨水の通り道が塞がれ、水たまりができるようなことがあれば、そこにも穴が開きます。

防水シートとはいえ、許容範囲以上の水が当たり続ければ、水を防ぎきれません。

屋根が破損しているから

屋根は屋根材だけでなく、棟板金や雨押さえ(雨仕舞い)など様々な部材を組み合わせて、屋根ができています。

その一部が破損すると雨漏りをしてしまう原因となります。

なぜなら、正常であれば防げていた雨水も破損した箇所から簡単に屋根材の下に侵入することができるからです。

屋根が破損する理由は、次の3点が考えられます。

  • 強風で飛んできたものが屋根にぶつかった
  • 経年劣化により、屋根の耐久性が落ちた
  • 地震で揺れて壊れた

これ以外にも破損する理由はありますが、主にこの3つが屋根が破損するケースです。

屋根が破損して、すぐ雨漏りする訳ではありませんが、流れられる場所を求めて建物内部を通って、部屋の天井などに雨漏りとして目に見えるようになります。

そのため、屋根が破損したと分かったら、早めの修理が必要です。

施工不良の可能性もある

可能性のひとつとして、施工不良が原因で雨漏りを起こしている場合があります。

屋根の施工にミスがあると、雨水が侵入しやすくなります。

もし、以下の状況で雨漏りが発生する場合は、施工不良の可能性も考えられるでしょう。

  • 家を建てたばかりなのに、雨漏りが起きている
  • リフォームをしてから年数が経過していないのに、雨漏りが発生している

上記のタイミングで雨漏りが発生する際は、施工不良の可能性もあるでしょう。

例えば、水の通り道となる場所にコーキングしてしまい、水を堰き止めてしまった。
この場合は、水溜りができるので、防水シートの劣化が早くなります。

逆に雨水が入ってはいけないところにコーキングをせず、雨水が好き放題入ってしまうということもあります。

屋根から雨漏りしたらどうするべき?具体的な対処法を3つ紹介!

屋根から雨漏りしているときは、すぐに対処が必要です。

放置しておくと、家の中が水浸しになったり、湿気でカビが発生する原因にもなります。

具体的な対処法を3つ紹介します。

専門の修理業者に工事を依頼する

メリット デメリット
  • 雨漏りを直せる
  • 専門の修理業者なので安心できる
  • 修理費用が発生する
  • すぐには対応が難しい場合もある
  • 専門の修理業者に工事を依頼するのは、雨漏りの対処法として一番おすすめです。
    なぜなら、雨漏りは修理をしないと直らないからです。

    また、高所作業で危険が伴うので、DIYで修理を行うのはおすすめしません。

    他にも気づかないうちに自分で屋根を傷つけてしまったり、誤った方法で修理すると雨漏りが悪化する可能性がああります。

    個人で屋根の修理を行うのは避けた方が望ましいです。

    雨漏りが発生したときは、早めに専門の修理業者に連絡をしましょう。

    雨水の落下地点に容器を置く

    メリット デメリット
  • 誰でも対応しやすい
  • 安全に対処ができる
  • 片付けが簡単
  • 雨が降るたびに準備するのが大変
  • 広範囲の雨漏りに対応できない
  • 容器を避けて移動しなければならない
  • 雨水の落下地点に容器を置くと、部屋の中が水で濡れることを防ぐことができます。

    例えば、あまり使っていない部屋で雨漏りが発生したとします。

    そのときに雨水の落下地点に容器を置くなどの対処をせずに放置した場合

    • カビやシミが発生しやすくなる
    • 木材が他よりも早く腐ってしまう

    という雨漏りの二次被害が発生する可能性があります。

    このようなリスクを回避するために、自宅にあるバケツや深めのお皿やコップなどを置くことは単純ですが、有効的な対処法になります。

    とはいえ、あくまでも二次被害を防ぐための対処であることは忘れないでください。

    根本的な原因を解決しないと、雨漏りは直りません。さらに、早めに直さないと住宅の寿命が縮まります。

    だからこそ、屋根の雨漏りが起きたときは早急に修理を検討しましょう。

    屋根をブルーシートなどで覆う

    メリット デメリット
  • 広範囲に対応できる
  • 足下にものを置かなくていい
  • 高所での作業が危険
  • 屋根をブルーシートなどで覆う方法も、今以上に雨漏りを進行させないために効果的な方法です。

    先ほどの室内に容器を置く方法では、室内を歩くときに容器が邪魔になってしまいますが、ブルーシートで覆う方法なら、その煩わしさが解消されます。

    そのうえ、バケツ等では対応できない広範囲の雨漏りにも対応が可能です。

    ただし、高所での作業になるため、非常に危険であることは覚えておきましょう。

    実際に、雨漏りのためにブルーシートを設置しようとして、屋根から転落する事故は発生件数も多いです。

    どうしてもブルーシートでないと対応できない場合のみ、検討するといいでしょう。

    屋根からの雨漏りを防ぐには、どうしたらいい?

    屋根の雨漏りは以下の4つの方法で防止できます。それぞれを詳しくみていきましょう。

    定期的に屋根の点検を行う

    屋根の下地が劣化しているからでも説明しましたが、雨漏りの原因は防水シートの劣化であることが多いです。

    防水シートの耐用年数は15年です。屋根材の最低耐用年数30年の1/2です。

    よく15年過ぎたら屋根のメンテナンスをしましょうと言われますが、これは、防水シート耐用年数が15年だから、とも言えます。

    お家が建ってから15年目の点検で異常が見つかれば、事前に修理をして、雨漏りが発生することを防止できます。

    今は、無料点検してくれるところも多いので、めんどくさがらずに探して依頼をしてみましょう。

    その結果、異常が見つかった場合は早期に修理することで、最終的なコストも抑えることができます。

    定期的な塗装メンテナンスを行う

    屋根材によっては、定期的に塗装をすることで屋根材の劣化を遅らせることができます。

    以下は、屋根材と時期を表にしたものです。

    屋根材 メンテナンス時期
    スレート屋根 7~10年
    セメント瓦 10~15年
    ガルバリウム鋼板 13~17年

    基本的に屋根の塗装は10〜15年おきに塗装が必要になります。

    なぜなら、紫外線や雨によって屋根の表面が劣化して、屋根を保護している膜(塗膜)がなくなってくるからです。

    色あせ、コケやサビが出てきて、屋根が汚くなってきたなと感じたら、劣化が進行しているので、屋根塗装を考えましょう。

    屋根塗装することで、屋根材を保護している膜(塗膜)が復活して、屋根材を紫外線や雨から守ってくれ、結果的に雨漏りの防止に繋がります。

    屋根の葺き替えやカバー工事をする

    戸建に住んでいると、30年毎に1度くらい、屋根の葺き替えやカバー工事が必要になります。

    なぜなら、屋根材にもそれぞれ耐用年数があり、どれも大体30年〜40年くらいで寿命を迎えるからです。

    定期的にメンテナンスをしていて、どんなに綺麗でも、屋根材本体の寿命は必ずきます。

    築30年以上超えていて、一度も屋根の葺き替えやカバー工事をやったことがない住宅は、劣化による雨漏りのリスクが高くなっています。

    まずは屋根の点検をして、自宅の屋根がどんな状態なのか、調べてもらいましょう。

    その上で、屋根の葺き替えやカバー工事をすることで、雨漏りを防止することが可能です。

    信頼度の高い施工業者を選ぶ

    信頼できる施工業者に屋根の工事を依頼することも、雨漏りの防止に繋がります。

    専門の施工業者でも屋根の知識の差とそれを実行できる技術力には、差があります。

    施工不良の可能性もあるの中でも例を挙げた通り、コーキングのどこに打つかを間違えるだけで、雨漏りが止まるか・悪化するかが変わってしまいます。

    折角、雨漏りを止めたくて、依頼したのに悪化してしまったら、時間もお金も勿体ないです。

    実際に当社にも、他の業者に依頼したら余計に雨漏りがひどくなったとお問い合わせいただきます。

    そうならないためにも業者を選ぶときは、以下の点を意識して選ぶといいでしょう。

    • 業者の口コミを確認する
    • 業者のホームページで実績をチェックする
    • 複数の業者に見積もりを依頼して、比較検討する
    • 何を質問してもきちんと答えてくれるか

    上記の4点は信頼できる施工業者を選ぶために重要なポイントです。

    雨漏りは再発しやすい住宅トラブルです。

    だからこそ、信頼して工事を任せられる施工業者を選びましょう。

    まとめ

    今回の記事では、以下の内容をご紹介しました。

    • 屋根が雨漏りする原因
    • 屋根の雨漏りはどうするべきか
    • 屋根の雨漏りを防止する方法

    屋根は丈夫に作られていますが、どうしても経年劣化や不足のトラブルで破損するケースがあります。

    一度破損してしまうと、雨漏りが発生しやすくなります。

    そのため、防止策を講じたり、修理を行ったりという対処が必要になります。

    雨漏りが発生する原因を理解して、定期的なメンテナンスを心がけましょう。

    また、発生した場合には早期の修理を心がけてくださいね。

    2023年5月7日住宅知識,屋根屋根,雨漏り