雨どいからポタポタ水漏れ…原因を突き止めて水漏れを直す方法とは?
長年住んでいると必ず起こる「雨どいの水漏れ」によるトラブル。
ちょっとくらいなら大丈夫と放置していると、雨量によっては「ポタポタ」から「ジャー」っと滝のように流れるようになります。
住宅地の中で自分の家だけ雨どいから水が漏れているとなると、見た目の問題もありますが、水が適切に排水されないと家の中に水が入り家自体の劣化に繋がります。
その他にもポタポタと落ちる水の音がうるさいなどのご近所トラブルにも発展しやすいので言われてしまう前に対処しましょう。
今回は、雨どいからポタポタ落ちる原因と雨どいを直す方法、業者の選び方について解説していきます。
なぜ雨どいからポタポタ水漏れが発生するのか
雨どいからボタボタ垂れる水漏れには、大きく分けてこの4つが主な原因となりますが、経年劣化なのか、風なのか、詰まりなのかの判断をするのは非常に難しいです。
さらに原因は一つではなく、複合して水が漏れる状態になっている可能性もあります。
落ち葉などゴミが詰まる
落ち葉や木の枝、土などが風に運ばれて雨どいに入ってしまうことがあります。
はじめのうちは雨水と一緒に流れますが、落ち葉の量が多かったり、雨水で流れなかった落ち葉などがあったりすると、徐々に溜まって雨水の進路を塞いでしまいます。
分かりやすい例でいうとキッチンの排水溝に生ゴミが溜まっていると水が流れずに、シンクに水が溜まっている状態になるのと同じです。
雨どいが詰まった結果、雨量にもよりますが、大量の雨が降った場合は雨どいの横から溢れ出し、少量の雨が降った場合は雨が雨どいを伝ってポタポタ漏れてきます。
さらに雨が止んだ後も雨水が溜まっている状態なため、約1日〜2日かけて雨どいに溜まった水をポタポタと漏らし続けます。
継ぎ目に隙間ができてしまう
雨どいは様々な部材をプラモデルのように組み合わせて設置しており、部材と部材を組み合わせるときには接着剤を塗って固定をしています。
部材と部材を組み合わせるため、継ぎ目はどうしても見えてしまいますが、しっかり接着剤が塗られていれば、通常は漏れることがありません。
しかし、屋外で太陽の紫外線や雨風にさらされ、年月が経つと劣化し、少しずつ歪んで継ぎ目に隙間が出てしまいます。
隙間ができてしまうと、そこから雨水がポタポタと流れてしまいます。
その他にも施工後すぐにポタポタと水が流れてしまう場合は、接着剤の量が足りないことや部材の上下が逆などの施工不良が原因の可能性が高いです。
この場合は、施工会社に連絡して直してもらうよう依頼しましょう。
長期使用による経年劣化
雨どいは屋外にあるため、太陽の紫外線や雨風などの環境の影響を受けてしまう状況にあります。
さらに一般的に使用されている雨どいは素材に塩ビが使われており、その性質上、真夏日に雨どいにハシゴを立て掛けて固定し、数時間作業をすると雨どいが少し歪むくらい熱に弱いです。
そのため、太陽の紫外線や熱に当てられながら、15年以上使用していると経年劣化が目立ちはじめます。
経年劣化しているということは、継ぎ目に隙間ができてしまったり、ひび割れや欠けがあったりと何かしらの不具合が発生している可能性があります。
15年以上雨どいを使用していて、その間、台風などの自然災害がなかった場合は、その不具合が発生している箇所からの水漏れのかもしれません。
台風など強い風による破損
雨どいは台風などの強い風による影響も受けます。
例えば、台風で飛んできた飛来物が雨どいに当たって破損させてしまったり、元々経年劣化している状態の雨どいが急な突風で飛ばされて外れてしまったなどです。
台風などの強い風による破損の場合での水がポタポタ流れ落ちてしまうときの原因は、台風で飛んできた飛来物が雨どいに当たり破損したというケースの可能性が高いです。
破損の大きさにもよりますが、ひび割れや少し雨どいが欠けるくらいであれば、そこからポタポタと水が流れ落ちてしまいます。
それよりも大きい穴が空いたり、完全に雨どいが外れてしまっている場合は、ポタポタと水が流れ落ちるというよりも滝のように水が垂れ流しになっています。
そのため、雨どいから水がポタポタ流れる場合は、ポタポタと水が出ているところを見るとひび割れやちょっとした穴や欠けが見つかると思います。
自分で雨どいを直すことは可能?
雨どいの破損度合い、劣化状況によっては自分で直すことも可能です。
しかし、大前提として雨どいは比較的高所にある場合が多いので、ハシゴや脚立に登って作業する必要があり、転落して怪我をしてしまうリスクがあります。
作業をする際は必ず2人以上で行うなど、その点も十分留意した上で作業しましょう。
自分で雨どいの清掃や補修するために必要な工具は以下です。
- ハシゴまたは脚立
- 軍手
- コーキングをする場合、コーキング材とコーキングガン
他にも別途必要な工具が出てくる可能性がありますが、最低限これらの工具を揃えてから作業をしましょう。
雨どいの詰まりの場合
雨どいの詰まりの場合は、軒どいにある穴(集水桝)の手が届く範囲の詰まりは手やトングなどを使って、詰まりを取ることができます。
雨どいの中(縦樋)に落ち葉などが詰まっている場合、一度取り外さないと内部のゴミを除去するのは難しいですが、ホースを通し、一気に水を流して水圧で押し流すことで詰まりが解消されるかもしれません。
雨どいのつなぎ目からの漏れの場合
雨どいのつなぎ目からの漏れの場合は、漏れている箇所の水滴や周辺の汚れを落とし、雨どいのつなぎ目にコーキング材を接着して補修します。
コーキング材は乾くことで防水性を発揮しますので、1日〜2日くらい、しっかり乾かしましょう。
※コーキングは、水気があると接着できないため、雨の日の作業は避けましょう。
細かい亀裂から漏れている時は雨どい補修テープを貼る方法もあります。
こちらも汚れを落として亀裂箇所にテープを貼るだけなので一番楽に補修出来ますが、その場しのぎの方法なので再び漏れてくる可能性が高いです。
自分で直す場合のメリットとデメリット
自分で直す場合のメリットとデメリットについて解説します。
メリット
自分で直す場合、やはり費用が材料費や工具類だけで収まるので、金銭的にかなり安く済ませる事が出来ます。
過去に仕事で経験がある方など作業が得意な人は、要領良く作業できるので時間も掛からず雨どいの補修が出来るかと思います。
デメリット
一方デメリットとしては、先程から伝えていますが、怪我のリスクが大きいです。
他には無理な体勢で作業をして腰を痛めたり、屋外での作業なので蜂などに刺されたりと様々なリスクがあるのを分かった上で作業をしなくてはいけません。
また、どうしても素人が行うと仕上がりが悪く、またすぐに雨どいから水がポタポタ落ちてきます。
費用の節約を優先するより、業者に頼む方が得策ではないでしょうか。
業者に依頼する場合はどんな工事になる?
業者に依頼して直す場合は、どのような工事になり、どのくらいの費用がかかるのか紹介します。
雨どい清掃
雨どいから水がポタポタ落ちている理由が枯れ葉などのゴミが詰まっている場合は雨どいの清掃を行います。
作業内容は、手やトングで枯れ葉を取ったり、高圧洗浄の水圧で詰まりを解消します。
1階の1箇所で費用は5,000円〜となっており、広範囲に及ぶ場合や2階以上の雨どい清掃の場合は足場が必要になる場合があります。
雨どい部分補修
雨どいから水がポタポタ落ちている理由が継ぎ目からだった場合は、雨どいの部分補修工事を行います。
作業内容は、コーキングで継ぎ目を塞いで水が漏れないようにします。
費用は階数や箇所で変わりますが、1階の1箇所で5,000円〜で対応可能な業者もあります。
雨どい交換
上記の2種類の工事で解決ができない場合は、雨どいの交換が必要になります。
作業内容は、古い雨どいを撤去して、新しい雨どいに交換をします。
費用は交換する範囲や雨どいの部材費などで変わりますが、約30,000円〜で対応可能な業者もあります。
業者に依頼する場合のメリットとデメリット
業者に依頼する場合のメリットとデメリットについて解説します。
メリット
業者に依頼すれば、どのような状態でもキレイに施工して貰えます。
高所での作業でもしっかり足場を組んで作業をするので、安全面においても安心です。
雨どいの修理で依頼して事前に調査をした所、雨どい以外の破損場所が見つかる場合もあるので、手遅れになる前に対処して大事な家を守る事にもつながります。
自分でこのようにしたいなど要望も聞いてもらえて、業者からも適切な判断で最適なプランを提示してもらえるので、場合によっては既存の状態よりも良い状態で仕上げてくれます。
さらに、施工後のメンテナンスなどアフターフォローも充実している業者であれば、その後何があっても安心です。
デメリット
金銭面の負担が大きく、自分で直す場合と比較すると工賃や人件費なども含まれて費用が大きく掛かってしまいます。
こちらの金額以外にも雨どいの長さ、雨どいの種類(廃版になっている可能性があります)などによって金額が変動し、高所の場合、足場を組む必要があるのでその費用は別途掛かってきます。
一度、業者に見積もりを取り、工事全体で掛かる金額を事前に把握したほうが良いでしょう。
業者選びのポイント
雨どい専門の業者といっても数多く存在し、中には不当な金額を請求してくる悪徳業者も存在します。
今はネットで口コミや評判も検索出来るので、探す際の一つの目安として業者の口コミを確認する事が大切です。
また、ホームページで過去の実績や作業の流れ、料金表など掲示している事が多いので、こちらも事前に確認してから業者を選びましょう。
全交換など雨どい工事があまりにも高額になった場合、状況によっては補助金や火災保険が適用できます。
こちらも工事の際に業者に保険会社との交渉も可能か聞いてみるといいでしょう。
自分でやるのと業者に依頼するの、どちらがオススメ?
価値観の違いで考え方は変わりますが、多少の出費を考慮しても業者に依頼するのが得策だと言えます。
自分で危険を犯して交換や補修をしても、早くて数ヶ月、長くても2〜3年程度で再び雨どいからポタポタ水が漏れてくる可能性があるので、また新たに材料を購入する必要が出てきますが、業者に頼めば耐久年度も長く、長い目で見れば最終的な金額は業者に依頼した方が安くなる可能性もあります。
雨どいの交換に自信があり、安全面の対策も万全に出来る方は無理に業者に頼む必要もないかもしれませんが、女性や高齢の方は無難に業者に頼むのがオススメです。
まとめ
今回は雨どいの発生原因と自分で雨どいを直す方法、業者の選び方について解説しました。
持ち家の方は必ずといっていい程、雨どいのトラブルは付き物となります。
築年数が長い家や住んでいる地域によっては雨どいの劣化状況は早くなる傾向がありますが、雨どいから水が漏れたらその都度対処しなくてはいけません。
毎回自分で直すよりも費用が掛かりますが、業者に頼む事で安全に確実に雨どいを直す事ができるので、雨どいの修理を検討している方は参考にしてみて下さい。