ベランダ雨どいの種類別|詰まりの原因・解消法と解消できなかったときの方法までご紹介!
雨の日にベランダを見てみると、雨水がうまく排水されずに溜まってしまい、流れていないことありませんか?
もしくは、ベランダの屋根に付いている雨樋から水が溢れてしまい、周囲に水漏れが起きてるケースもあるかもしれません。
今回は、そんなトラブルでお困りの人に向けて、ベランダ雨樋の詰まり解消方法や詰まってしまう原因、さらに詰まりを放置すると、どんなことが起きるのかについて、ベランダ雨どいの種類別にわかりやすく紹介します。
ベランダ雨どいの構造と詰まりやすい原因
ベランダに設置されている雨どいは、屋根の雨どいとは構造や役割が異なり、詰まりが起こりやすいという特徴があります。
まず、ベランダ雨どいの基本的な構造と、なぜ詰まりやすいのかという原因について解説します。
ベランダ雨どいの構造とは?
ベランダ雨どいは雨水を集めて排水口へと流すための設備で、床や屋根に沿って設置されているのが一般的です。
通常、以下のような部材で構成されています。
- 受け口・樋(とい):雨水を集める部分。床の端や屋根の先に設置
- 集水マス:集めた水を一箇所に集める。ベランダの角にあることが多い
- 排水管:集めた水を下水へ流すための縦管。
※設置場所や構造はベランダの形状や建物によって異なります。
屋根の雨どいとの違い
屋根の雨どいは、屋根全体から流れる大量の雨水を処理するため大きめの構造で排水能力が高いのが特徴です。
一方、ベランダ雨どいは、小規模な排水用のため、構造がコンパクトで排水ルートも短くなっています。
その分、落ち葉やゴミ・土などが溜まりやすく詰まりのリスクが高いです。
特にマンションや住宅密集地では、詰まりによって隣家に水が流れるなどのトラブルにもつながるため、こまめな点検や清掃が重要です。
ベランダ雨樋が詰まる原因
ベランダ雨どいが詰まる主な原因は以下の通りです。
- 落ち葉や土・ホコリ
- 水と一緒に流れ込んだ小さなゴミ
- 虫の死骸や髪の毛など
稀なケースですが、雨樋に鳥が巣を作るケースもあり、「気付いたら雨どいに鳥の巣があった!」ということや枯葉が朽ちて腐葉土になり、草が生えるということもあります。
これが原因で雨水がうまく流れず、溢れる・逆流するといったトラブルが起こることもあります。
雨どいに鳥の巣ができていた場合の撤去方法や注意点・対策などをこちらの記事で紹介しています!
ベランダ屋根に雨樋がついているタイプ
どんな雨樋がつけられているのか
ベランダの屋根に雨樋が取り付けられているタイプは、最もよく見かける形です。
屋根材には波板やポリカが使用されることが多く、屋根の端に小さめサイズの雨どいが設置されていることが多いです。
また、ジャバラ状の雨樋が使われているケースもあります。
既製品として屋根と雨樋(軒樋)がセットで作られているタイプもあります。
詰まりを放置したらどうなるのか?
詰まりによって排水ができなくなると、水が行き場を失って雨どいから溢れます。
その結果、ベランダ内に水が流れ込んでしまい、せっかくの屋根の効果が失われてしまう恐れがあります。
詰まりの解消方法
- 足場がある場合:外側からトングや専用機器を使って詰まりを取り除きます
- ベランダから作業できる場合:波板やポリカを外して、内側から清掃し、作業後に元に戻します
※最初の1枚が安全に外せないという場合やハシゴで安全の確保ができない場合は、足場が必要になります。
解消できなかったまたは他にも影響していた場合の修理方法
上記の方法で詰まりが解消できなかった場合は、土やゴミが詰まってしまっているため、雨樋の交換が必要になります。
費用の目安:35,000円~になります。(部材費+作業費)
雨樋は廃盤になっていることも多いため、必ず現地調査で品番を確認します。
ベランダ横に角マスがついているタイプ
どんな雨樋がつけられているのか
最近の戸建て住宅でよく見かけるタイプです。
ベランダの排水溝と繋がっており、外壁の角にある角マスから縦どいへと雨水を流す構造です。
縦どいは一般的なサイズのものが使われ、角マスで接続されています。
詰まりを放置したらどうなるのか?
正常に排水ができなくなり、ベランダに水たまりが発生します。
その部分の防水層が早く劣化することで、雨漏りの原因になることも
室内に水が入り込むリスクもあるため、早めの対処が必要です。
詰まりの解消方法
- ベランダの排水溝を手作業で清掃
- 角マスの蓋を外して内部のゴミを取り除く
- 手の入らない部分は細い棒や機器で掻き出し
※場所によってはハシゴや足場が必要になることもあります。
解消できなかったまたは他にも影響していた場合の修理方法
詰まりの解消が難しい場合は、雨どいの交換が必要です。
また、水たまりが長期間続いていた場合は、防水層が劣化している可能性が高く、ベランダ防水工事(70,000円~)が必要になることもあります。
さらに雨漏りが発生している場合は、内装工事なども必要です。
ベランダ下に飾りマスがついているタイプ
どんな雨樋がつけられているのか
このタイプも、ベランダの排水溝と繋がっている雨どいの一種です。
排水溝から水が流れ、軒天部分の飾りマスを経由して縦どいに流れていきます。
構造自体は「角マスタイプ」に似ていますが、飾りマスで隠されている点が特徴です。
詰まりを放置したらどうなるのか?
正常に排水できなくなります。
ベランダに水が溜まり、防水劣化や雨漏りに繋がります。
さらに雨漏りが進行すると、軒天に雨染みができたり、最悪の場合は腐食・崩落の危険性もあります。
詰まりの解消方法
- ベランダ排水口の清掃
- 専用の機械や器具でマスの中を清掃
※飾りマスは取り外せない構造が多いため、外側からの清掃は困難です。
解消できなかったまたは他にも影響していた場合の修理方法
雨樋の詰まりが解消できなかった場合は、雨どいの交換が必要になります。
ハシゴ作業が可能であれば対応できますが、安全性や作業スペースによっては足場が必要です。
また、雨漏りや軒天の腐食が進んでいる場合は、軒天の補修や交換も含めた工事が必要になります。
雨どい交換の費用相場
雨どい交換の費用は、使用する素材や工事の規模によって大きく変わります。
小さなベランダにある雨どい交換や部分交換であれば数万円、大きな屋根全体の雨どい交換になると70万円以上かかることもあります。
しかし、場合によって火災保険を利用して修理費用を抑えられる可能性があります。
風災や雹災など保険適用条件に当てはまった場合は、火災保険を利用することができます!
火災保険を使った雨どいの修理の適用条件や申請の流れなど、こちらの記事で詳しく紹介しています!
まとめ
今回はベランダの雨どい詰まりについて、種類別に紹介しました。
ベランダの雨どいがどのように設置されているかによって、雨どいの交換だけでなく、ベランダ防水が必要になったり、軒天の交換が必要になったりと修理範囲が広くなってしまいます。
そうなってしまう前にベランダの詰まりで水が流れないということが起きたら、なるべく早く業者に連絡して、詰まりの解消をしてもらうことをおすすめします。
もちろん、当社でも雨どい交換やベランダ防水・軒天の交換はできますので、お気軽にご相談ください!