屋根の雨漏りが起きればもう手遅れ!早期発見と適切なメンテナンスで家を守る!
屋根のメンテナンスをした方がいいと思っているけど、いつやるべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
屋根の状態は、簡単には確認できませんのでメンテナンス時期を見誤ってしまうことも多いのです。
ここでは、適切なメンテナンス時期を逃さないための判断基準と方法について解説していきます。
最後までご一読下さい。
メンテナンスせずに雨漏りしたらどうなる?
屋根をメンテナンスせずに放置していると、家にとって良くないことが起きてしまいます。
屋根の不具合の代表として、どの記事にも書かれているのが雨漏りです。
雨漏りが発生した部屋は、通常通りに使うことはできません。
部屋が使えないだけなら、すぐに対策すれば大きな問題にはなりませんが、長期的なメンテナンス不足が原因で、深刻な不具合が発生している場合も考えられるのです。
ここでは、屋根のメンテナンスを放置すると何が起きるか見ていきましょう。
柱・梁の腐食
屋根のメンテナンス不足により、雨漏りが発生しても室内側から発見できない場合があります。
その場合、メンテナンスしない限り雨漏りは長期的に起こり続けることとなり、柱や梁といった構造体部分が腐食する可能性があるのです。
柱や梁が腐食してしまうと、簡単に交換することはできませんので大掛かりなリフォームが必要になります。
白アリ
白アリといえば、床下の柱というイメージが強いと思いますが、屋根の下地材も白アリに食べられることがあります。
メンテンナスしていなければ、雨から保護してくれるべき屋根材が傷んでしまい、下地材が水分を含み白アリの住み着きやすい環境となるのです。
ほとんどの場合、屋根の下地材は部屋の中から見ることができませんので、気づかない間に白アリ被害が進行してしまいます。
屋根材の飛来・落下
屋根が原因で起きる最も危険なことは、屋根材の飛来・落下です。
台風などの強い風により、屋根材が飛ばされてしまうことがあるのですが、メンテナンス時期を見誤ったことが大きな原因といえます。
雨漏りにより屋根の下地材が傷んでくれば、屋根に使われている仕上げ材がきちんと固定されなくなり、強い風で飛ばされてしまうのです。
屋根材の飛来・落下は、第三者の命を奪ってしまうこともあります。
2018年9月に、近畿地方に大型の台風が上陸し、飛来した屋根材の直撃により70代の女性が亡くなられています。
これはメンテナンスを怠ったことによる人災ではないか、という声もあがっているのです。
屋根のメンテナンス時期はどう判断する?
簡単に見に行くことのできない屋根のメンテナンス時期を判断する方法がいくつかあります。
ここでは、判断基準として有効な3つを見ていきましょう。
新築からの年数
新築から10年が経過する前に、一度家を建てたハウスメーカーや工務店に点検を依頼しましょう。
新築の保証期間は、法律で10年間と定められていますので、家全体を点検してもらう上で、屋根を重点的に点検してもらいましょう。
目の行き届かない場所なので、点検結果は必ず写真で貰うようにしましょう。
屋根から何かが落ちてくる
家の周りを点検してみると、塗料の剥がれたものや、何かの材料の破片が落ちていることがあります。
それらは、屋根材が傷んで一部が剥がれ落ちてしまった可能性があるのです。
屋根の材料が落ちてくるということは、大きな被害に繋がる場合もありますので、早急なメンテナンスが必要となります。
屋根直下の部屋の室温
屋根材は、塗装を施してあるものも多いのですが、塗装が傷んでくると熱を反射する力も弱まっていきます。
それにより、屋根直下の部屋の室温が変わってくるのです。
どの場合も違和感を感じれば、屋根材のメンテナンスを検討して業者に点検してもらうことをおすすめします。
点検くらいは自分でやろうとして、大きな事故につながる場合もあります。
屋根の点検は、必ずプロに任せましょう。
正しいメンテナス方法とは?
なかなか自分自身の目で確認できない屋根の上ですが、屋根にどんな材料が使われているかご存じでしょうか。
屋根材には、瓦・スレート・板金屋根など様々な種類があります。
それぞれメンテナンス方法は異なりますので、代表的な3つについて解説します。
瓦のメンテナンス
最近では少なくなりましたが、和瓦はメンテナンスフリーの屋根材です。
焼き物である瓦ですが、釉薬とよばれるガラス質の薬品を上塗りしてから焼き上げられます。
釉薬は80年以上持つと言われています。
ただし、焼き物なので外圧には弱く、割れてしまう場合もあるのです。
特に、外壁塗装を行ったときは、踏まれて割れてしまうこともあるので注意しましょう。
瓦のメンテナンスとしては、目視により浮きやズレがないかを確認することとなります。
近年では、ドローンを使ってリアルタイムに現状を見せてくれる業者もいますので、築後30年以上経過しているのであれば、検討してみると良いでしょう。
スレートのメンテナンス
スレート(カラーベストやコロニアル)は、平型のセメント成型板のことです。
軽量であり、1枚1枚を釘で止めていく材料なので強風にも強いと言えます。
基本的に、塗装されている製品であり、年数とともに塗装が傷んでくるので、屋根の塗装を行う必要があります。
屋根を塗装する材料にも様々な種類がありますので、メンテナンスと併せて付加価値をつけることも考えると良いでしょう。
板金屋根のメンテナンス
板金屋根(ガルバリウムやトタン)のメンテナンスも、塗装が最適と言えます。
板金屋根は、鉄で出来ているものが多いので、放置しておくとやがては錆が発生し穴が空きます。
そうなってからでは手遅れなので、10年に1度は点検を業者に依頼しましょう。
家の建っている環境によって、板金屋根の傷み具合は大きく変わってくるので、10年に1度の点検をおすすめします。
メンテナンスの費用相場は?
屋根の材料によって行えるメンテナンスは変わってきますが、それぞれ費用相場について見ていきましょう。
メンテナンス方法 | 費用相場 |
部分補修 | 1万円〜10万円 |
屋根の塗装又は、防水 | 40万円〜120万円 |
全面的な屋根の葺き替え | 100万円〜300万円 |
部分補修
部分補修は、どの屋根の材料でも可能です。
あくまで部分補修なので長期的に持つことはありません。
屋根材のひび割れ部分をシーリングしたり、部分的に瓦を差替えたりする工事です。
屋根の塗装や屋上防水
主に板金屋根・スレート・防水陸屋根の場合は、塗装や防水を行うことができます。
現状の上から塗り重ねることになりますので、下地の劣化具合を調査し問題がなければ実施できます。
機能性のある塗料を用いて、遮熱効果を高めることも可能です。
全面的な屋根の葺き替え
屋根の劣化が顕著であれば、既存の屋根材をすべて撤去し下地補修からやり直す方法があります。
この際、屋根の材料を変えることも可能です。
瓦からスレート(カラーベスト)や板金屋根(ガルバリウム)に変えると家の雰囲気も大きく様変わりします。
【まとめ】
それでは、屋根のメンテナンスについてまとめます。
- メンテナンス時期を誤ると家にとって良くない。
- メンテナンス時期の判断方法を知り、違和感があれば業者に依頼する
- 屋根の材料によってメンテナンス方法は異なる
屋根のメンテナンスは、時期が重要です。
大掛かりな工事が必要になって、費用負担がかさまないよう、適切に行って下さい。
ただし、見えない場所なので信頼のおける業者に依頼しましょう。
安い価格に飛びついた結果、損してしまうこともありますので、ご注意を!
この記事が、屋根のメンテナンスを気にされている皆様にとってお役に立てば幸いです。