フローンFRP防水面用アクアトップとは?

フローンFRP防水面用アクアトップとは何か?

FRPとは何か?

FRPとは、Fiber Reinforced Plastics(繊維強化プラスチック)の略称で、樹脂に繊維を混ぜ合わせた複合材料のことを指します。

FRPは、軽量で強度が高く、耐久性に優れていることが特徴です。

アクアトップとは何か?

東日本塗料が販売している防水塗料で、正式名称は「フローンFRP防水面用アクアトップ」です。

これは、防水塗料の中でもトップコートの部類に入り、防水工事では最後の仕上げで使用されます。

トップコートに防水性はなく、FRP防水を保護する目的で使用されています。

トップコートを塗ることで、ウレタン防水やFRP防水の劣化がしにくくなります。

そのため、防水工事のメンテナンスの一つとしてトップコートの塗り替えがあり、アクアトップを使用することが可能です。

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商品詳細

フローンFRP防水面用アクアトップ

商品名 フローンFRP防水面用アクアトップ
機能 匂いが少ない/速乾
規格 F☆☆☆☆
A-4 フォックスグレー
対応場所 ベランダ
樹脂 水性アクリルウレタン樹脂
光沢 艶なし

アクアトップの特徴

通常、トップコートを塗るときは、プライマー(下塗り材)が必要でしたが、フローンFRP防水面用アクアトップは、プライマーとトップコートが一体化した防水塗料です。

そのため、防水工程の一つを短縮できるようになり、作業効率が向上しました。
※既存FRP防水の状態によっては、別途プライマーが必要になる場合もあります。

プライマーとトップコートが一体化したことで、トップコートだけではなく、水性プライマー(下塗り材)としても使用できます。

フローンFRP防水面用アクアトップを塗った上に各種上塗り材を塗って仕上げることも可能です。

例えば、ツヤがほしい場合は、フローンFRP防水面用アクアトップを塗った上にツヤ有りの上塗り材を塗ってツヤ感を出すこともできます。

また、防水塗料はニオイがキツい製品が多いのですが、フローンFRP防水面用アクアトップは水性塗料のため、嫌なニオイがしません。

速乾性がある

塗装した後の乾燥時間も短く、メーカーが試験した結果、気温23℃の場合に2時間の乾燥時間で歩行が可能になるとのことです。

施工環境によって乾燥時間は前後してしまいますが、気温10℃の場合で4時間・気温30℃の場合で1時間の乾燥時間で歩行が可能になります。

防水工事で時間がかかってしまう工程の一つが乾燥するまで待つことのため、速乾性があることで作業効率がさらに向上します。

F☆☆☆☆とは?

ここでよく見かけるF☆☆☆☆について解説します。

F☆☆☆☆とは、JIS・JASが認定した製品の安全等級の表示記号で、Fはホルムアルデヒドを示しており、等級はF☆☆〜F☆☆☆☆まであります。

以下に安全等級について表でまとめます。

建築材料の区分 ホルムアルデヒドの発散 ホルムアルデヒドの放散速度 表示記号
建築基準法の規制対象外 少ない 5μg/㎡h以下 F☆☆☆☆
(エフ フォースター)
第3種ホルムアルデヒド発散建築材料 使用面積が制限される場所がある 5〜20μg/㎡h F☆☆☆
(エフ スリースター)
第2種ホルムアルデヒド発散建築材料 使用面積が制限される場所がある 20〜120μg/㎡h F☆☆
(エフ ツースター)
第1種ホルムアルデヒド発散建築材料 多い 20μg/㎡h超 表示なし

※これは例です。スマホやタブレットで見ている場合は横にスクロールできます。

ホルムアルデヒドは、シックハウス症候群の原因となり、私たちの体に影響を与えるものです。

例:目がチカチカする/鼻水や涙、咳が出る/頭痛・めまい・吐き気など

2003年7月1日施行の建築基準法の改正でホルムアルデヒドを発散する恐れのある建築材料は、発散量に関する等級区分により、使用面積の制限等が決められました。

国土交通省:建築基準法に基づくシックハウス対策について

アクアトップの仕上げ方法は2種類

フローンFRP防水面用アクアトップを使ってできる仕上げの方法は2種類あります。

平滑仕様

平滑仕様
平滑仕様(へいかつしよう)は、一般的なトップコートの塗り方です。

表面が滑らかでツルッとした仕上がりになります。

プラチップ仕上

プラチップ仕上
プラチップ仕上げは、フローンFRP防水面用アクアトップにフローンチップを混ぜて塗る仕上げ方法です。

表面がザラザラな仕上がりになります。

プラチップを入れることにより、雨が降っても滑りにくい床になりますが、効果は他の硅砂などに比べると低いです。

アクアトップの施工方法は?

1高圧洗浄

ベランダ床面の高圧洗浄を行い、汚れを落とします。

高圧洗浄後は、しっかり乾燥させます。

2下地処理

表面にひび割れや剥がれがある場合は、補修をして、下地を均等な状態にします。

下地が不均一だと、膨れや剥がれなど施工不良の原因となります。

密着度を良くするため、ベランダ床面にある劣化した表面を削り、アセトンで余分な油分を取り除きます。

3フローンFRP防水面用アクアトップを塗る

フローンFRP防水面用アクアトップは、プライマーと一体化した塗料のため、このタイミングで塗ります。

希釈も必要ないので、原液のままローラーやハケで塗り残しがないように塗ります。

プラチップ仕上げにする場合は、フローンチップを5%入れて、攪拌した塗料を塗ります。

4仕上げ

乾燥後、仕上げとしてフローンFRP防水面用アクアトップを塗って、乾かしたら完了です。

施工上の注意点

密着不良やひび割れの原因となるため、気温5℃以下、湿度80%以上での施工はできません。

上塗りをする場合は、72時間以内に施工をしましょう。

施工した後、雨が降る心配がある場合は施工できません。

冬の時期の施工は夜露や結露が発生するので、午後4時以降の施工はできません。

夜露や結露が塗装面についてる場合は、拭き取り、完全に乾かしてから塗装をしましょう。

そのまま塗装してしまうと、施工不良の原因となってしまいます。

FRP防水面に割れや剥がれが発生している場合は、施工できません。

アクアトップの施工費用は?

費用
フローンFRP防水面用アクアトップを使用する場面は、主にトップコートの塗り替え工事です。

そのため、トップコートの塗り替え工事をする場合の費用をお伝えします。

トップコートの塗り替えの費用は人件費や材料費などを含めて約10万円〜となります。

気温や天候にもよりますが、最短で1日で終わる工事です。

まとめ

最後にフローンFRP防水面用アクアトップについてまとめます。

  • フローンFRP防水面用アクアトップは東日本塗料の製品
  • 防水塗料の中でトップコート(仕上げ材)の一つ
  • プライマーとトップコートが一体化した防水塗料
  • プライマーとしても使用可能
  • 水性塗料のため、嫌なニオイがしない
  • 速乾性があり、気温23℃の場合に2時間で歩行可能になる