ケイミューの屋根材ついて、どこよりも詳しく解説します!

ケイミュー(株)は、1890年(明治23年)に開業した「大出鋳物」に端を発する、屋根材・外壁材・雨どいをトータルに扱う日本唯一の外装建材メーカーです。

屋根材は1961年に「カラーベストコロニアル」の販売を開始して以来、化粧スレートを中心に耐震性能の高い軽量な屋根材の豊富なラインナップを誇っています。

この記事ではケイミュー(株)の屋根材について解説します。

ケイミューとは?ラインナップは?特徴は?メンテナンスの方法は?といった疑問も解説しています。

ケイミュー(株)とは?

企業のビルのイメージイラスト

ケイミュー(株)という会社と屋根材事業について解説します。

ケイミュー(株)の沿革

ケイミュー(株)1890年(明治23年)に大出権四郎氏(のちに養子となり久保田姓となる)が100円の元手でわずか19歳で創業した個人経営の鋳物業「大出鋳物」が始まりです。

水道管用鉄管の量産化の成功、工作機械や製鉄機関の製造、農耕用石油発動機の製造、発動機事業、耕運機の開発など、様々な事業に取り組みを広げ、1957年に「久保田建材工業(株)」を設立し住宅建材事業に進出しました。

当初1960年に外壁材として発売された「カラーベストコロニアル」が翌1961年(昭和36年)屋根材「カラーベストコロニアル」として発売され、昭和40年代に入ってプレハブ住宅産業の興隆とともに販売が軌道に乗りました。

1990年には社名を「(株)クボタ」に変更、2003年にはクボタと松下電工の外装建材事業を統合し、屋根材・外壁材・雨といの外装材をトータルに扱う国内唯一の企業として「クボタ松下電工外装(株)」を設立します。

そして2010年に「ケイミュー(株)」に社名を変更、今年2023年には松下電工との統合から20周年を迎えています。

項目
1890年 大出鋳物を創業
1957年 久保田建材工業(株)を設立。住宅建材事業に進出
1961年 屋根材「カラーベストコロニアル」発売
1990年 (株)クボタに社名変更
2003年 松下電工と統合しクボタ松下電工外装(株)が発足
2010年 ケイミュー(株)に社名変更し、現在に至る

ケイミュー(株)の屋根材事業

ケイミュー(株)は事業分野として屋根材事業、外壁材事業、雨とい事業を持ちます。

このうち屋根材事業は、2019年度セメント系瓦メーカーシェアが94.7%(※)となりこの分野において圧倒的なシェアを誇るトップメーカーとなっています。

主な商品としては「ルーガ」「カラーベスト」「グランネクスト」「ケイメタル」があります。

※(株)矢野経済研究所・2020年5月調査

屋根材のラインナップと特徴は?

屋根がたくさん見える街の景色のイラスト

ケイミュー(株)の屋根材全ての特徴として、軽量であるということがあります。

軽量であることにより、大きく以下の利点があります。

軽量な屋根材の利点
  • 建物の耐震性を向上させる
  • カバー工事に使うことができる

※カバー工事は、既存の屋根材を撤去せずに新たな屋根材を乗せてリフォームする工事。重い屋根材では施工不可。

ROOGA(ルーガ)

ROOGA(ルーガ)は独自の複合素材である「HYBRID PIF(ハイブリッド ピフ)」を採用したセメント瓦で、瓦としての重厚感・上質感・高級感のある屋根のデザインが可能でありながら、一般的な陶器瓦の1/2という軽量設計となっています。

「HYBRID PIF」は高分子材料と無機材料と繊維材料を使用した複合素材で、これによりROOGA(ルーガ)は軽量でありながらも粘りがあり強く割れにくい屋根材となっています。

ROOGA(ルーガ)には以下の2つがあります。

ROOGA[雅(みやび)]

ケイミュー社の屋根材ルーガ雅の写真 ※写真のカラーはモダン・グレー

日本の粘土瓦で見られるような曲線のあるデザインになっており、和モダンな印象の屋根になります。

粘土瓦とモダンを融合させた雰囲気の色調の6つのカラーがあります。

ROOGA[鉄平(てっぺい)]

ケイミュー社の屋根材ROOGAの鉄平の写真※写真のカラーはストーン・オーク

鉄平石をイメージさせるデザインで、自然石の風合いを再現しており、重厚感を感じる屋根になります。

カラーは、自然石を感じさせるデザインながらも落ち着いた色調のオレンジ、グリーン、シルバーなど自由度のある6色となっています。

なお、鉄平石は日本庭園で見られる石敷きの舗装によく使われている以下の写真のような自然石です。

鉄平石の石敷きの舗装のテクスチャが分かる写真※鉄平石の石敷きの舗装イメージ(参考)

COLOR BEST(カラーベスト)

COLOR BEST(カラーベスト)は、主材料のセメントにシリカ粒子とパルプ繊維、超微粒子(パルプ繊維の補強効果を高める)を配合した化粧スレートです。

同シリーズは60年以上の販売実績があり非常に有名な軽量の屋根材で、住宅屋根用化粧スレートの代名詞的な存在となっています。

COLOR BEST(カラーベスト)のラインナップは大きく4つに分けられ、さらに豊富な選択肢があります。

プレミアムグラッサ

ケイミュー社の屋根材プレミアムグラッサの写真※写真はレイシャスグラッサ|カラーはグラッサ・ココナッツブラウン

プレミアムグラッサは横ラインがそろった一文字の形状となっており、テクスチャが天然石の表面のようなやや荒々しくも風格を感じさせるデザインになっています。

プレミアムグラッサには以下の3つのラインナップがあります。

  • レイシャスグラッサ(4色)
  • グラッサ600(4色)
  • グラッサ600・シャッフル(3パターン)

グラッサ600は屋根材1枚の長さが606mmの屋根材となっています。(レイシャスグラッサは910mm)

グラッサ600・シャッフルでは複数の色を組み合わせたパターンとなっており、1色では単調になると思われる場合に選ぶといいでしょう。

遮熱グラッサ

ケイミュー社の屋根材遮熱グラッサの写真
※写真はコロニアル遮熱グラッサ|カラーはグラッサ・クールブラック

遮熱グラッサは、太陽熱を反射する屋根材となっています。

形状は縁取りの形状が「コロニアル」特有の凹凸を有したものとなっております。

ヒートアイランド対策で環境への配慮ができるものとなっており、環境省の「環境技術実証事業」の「ヒートアイランド対策技術分野(建築物外皮による空調負荷低減等技術)」で効果が実証され、環境省環境技術実証マークを取得(2016年度)しています。

建物に熱をため込まないことと、冷房の省エネでCO2発生を抑制できることから、地球温暖化防止効果も期待できる屋根材です。

遮熱グラッサのラインナップは以下の1つです。

  • コロニアル遮熱グラッサ(9色)

なお、カラーベストで名称に「コロニアル」の付く商品に特有の形状については、こちらの記事にくわしく書きましたので、ぜひお読みください。

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グラッサ

ケイミュー社の屋根材グラッサ・シャッフルの写真※写真はコロニアルグラッサ・シャッフル|カラーはユーロミックス

グラッサは、和風・洋風、伝統的・モダン、さまざまなスタイルに合うデザインの屋根材です。

カラーも落ち着いた色調のものから明るめのものまで12色と広く選ぶことができ、さらにオプションのカラーもあります。

グラッサのラインナップは以下の2つです。

  • コロニアルグラッサ(12色、さらにオプションカラーあり)
  • コロニアルグラッサ・シャッフル(4パターン)

コロニアルグラッサ・シャッフルは複数の色を配置したものとなっており、単調さを無くしやや個性を出したい場合によいのではないでしょうか。

クァッド

ケイミュー社の屋根材コロニアル・クァッドの写真※写真はコロニアル・クァッド|カラーはウェザード・グリーン

クァッドはカラーベストの中でスタンダードな位置づけの商品とされています。

表面の仕上げが「アクリルコート仕上げ」となっており、これがグラッサシリーズなど(グラッサコート仕上げ)との違いとなっています。

カラーは12色でバリエーションが豊富です。

クァッドのラインナップは以下の1つです。

  • コロニアルクァッド(12色)

GRAND NEXT(グランネクスト)

GRAND NEXT(グランネクスト)は、カラーベストと同様にシリカ粒子とパルプ繊維、超微粒子を配合した化粧スレートです。

カラーベストの基本性能を持ち、より個性が際立つよう斬新なデザイン性を加えたものです。

GRAND NEXT(グランネクスト)には以下の4つのデザインがあります。

Uroko(うろこ)

ケイミュー社の屋根材グランネクスト・うろこの写真※写真のカラーはグラッサ・ファジーレッド

Uroko(うろこ)はその名の通りうろこのような丸みを帯びた形状となっており、個性的で可愛らしい屋根デザインが可能なものとなっています。

カラーは落ち着いた色調のものに加え、オレンジ、レッドの系統のものもあり、全4色です。

うろこの屋根はとても個性的ですが、ヨーロッパ特有のお菓子の家のようなファンタジックで可愛らしいイメージのデザインを実現できます。

うろこ形状の屋根の写真※うろこの屋根の建物のイメージ(写真はケイミュー(株)の製品ではありません)

Hishi(ヒシ)

ケイミュー社の屋根材グランネクスト・ヒシの写真※写真のカラーはグラッサ・ボルドーレッド

Hishi(ヒシ)はひし形の斜めに交わる格子状のラインの形状が際立って見える個性的な外観にできる屋根材です。

外壁のスタイルと調和させることで家全体のデザインを楽しむことができそうです。

カラーは6色あり、オレンジ、ブルー、グリーン、レッドなどの広い色調から選べます。

Sand(サンド)

ケイミュー社の屋根材グランネクスト・サンドの写真※写真のカラーはグレイ×グレイ

Sand(サンド)はテクスチャが砂の質感の屋根材です。

カラーは5色あり、ブラック、ブラウンといった落ち着いた色調と、シルバーなどのホワイト系があります。

砂の質感は個性的でありながらやや落ち着いた飽きのこないデザインではないでしょうか。

Simple(シンプル)

ケイミュー社の屋根材グランネクスト・シンプルの写真※写真のカラーはグラッサ・パールグレイ

Simple(シンプル)は、個性が際立つ斬新なデザイン性のGRAND NEXT(グランネクスト)シリーズの中では落ち着いたデザインといえます。

色調も落ち着きのあるものを中心に6つのカラーがあります。

K-METAL(ケイメタル)

K-METAL(ケイメタル)には「スマートメタル」と「リコロニー」の2つのラインナップがあります。

スマートメタル

ケイミュー社の屋根材スマートメタルの写真※写真のカラーはブラック

スマートメタルは、ガルバリウム鋼板の3倍以上の耐食性を持つという「エスジーエル」を採用した金属屋根材で、さびの発生や品質の劣化を抑えるものとなっています。

落ち着いた色調のブラック、ブラウン、グリーンの3色があります。

※ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム・亜鉛合金メッキ鋼板で、耐久性、耐熱性、加工性などに優れた素材です。「GLメッキ鋼板」とも表記します。

※エスジーエルはガルバリウム鋼板に新たにマグネシウムを追加した、日鉄鋼板(株)の登録商標です。

リコロニー

ケイミュー社の屋根材リコロニーの写真※写真のカラーはブラウン

リコロニーは化粧スレート屋根のリフォーム専用のガルバリウム鋼板の屋根材で、専用の接着剤で既存の屋根に貼り付けて設置します。

ブラックとブラウンの2色があります。

各屋根材の価格と重量は?

屋根や家の設計のイメージをデザインした写真

各屋根材の価格と重量についてまとめました。

なお、価格はカタログに表示の標準的なもので設置費用は含んでおりません。

工事の見積金額は納品場所、施工規模、困難さなど様々な条件によって変動しますので、この記事の価格は参考程度のものとしてとらえてください。

屋根材 1坪当たり
税込価格
ROOGA[雅] 20,680円
ROOGA[鉄平] 20,680円
レイシャスグラッサ 20,200円
グラッサ600 20,460円
グラッサ600・シャッフル 22,110円
コロニアル遮熱グラッサ 18,480円
コロニアルグラッサ 17,820円
コロニアルグラッサ・シャッフル 19,140円
コロニアルクァッド 17,160円
Uroko(うろこ) 22,704円
Hishi(ヒシ) 21,912円
Sand(サンド) 21,560円
Simple(シンプル) 18,480円
スマートメタル 27,951円
リコロニー 27,280円

価格の差は屋根材のグレードの相対的な差としてもみることができそうです。

屋根材 1坪当り重量
一般的な陶器瓦 約140kg
ROOGA[鉄平] 約76kg
Uroko(うろこ) 約96kg
コロニアルグラッサ 約68kg
スマートメタル 約15kg

重量については、一般的な陶器瓦との違いがどの程度なのかよく分かるかと思います。

メンテナンスの方法は?

屋根の塗装をしている写真

定期的に点検を行い、メンテナンスとして必要に応じて部分的な補修と塗装の塗り替えをすることが中心になります。

カタログをもとにメンテナンスのスケジュールをまとめると、以下の表のようになります。

環境によって違ってきますので、あくまでも目安としてご覧いただき、気になったときには信用のできる屋根工事業者にその都度点検を依頼されることをおすすめします。

屋根材 10年後 20年後 30年後
ROOGA 塗替
GRAND NEXT 塗替
COLOR BEST
クァッド以外
塗替
COLOR BEST
クァッド
塗替 塗替 塗替
K-METAL
スマートメタル
塗替 塗替 塗替

※屋根の点検と部分補修(必要に応じて)は全ての屋根で共通で、約10年に1度は行う。

※すべての屋根材で、30年後の部分補修・塗り替えについては、住宅全体の劣化状況を確認のうえ総合的に判断する。

※クァッドとスマートメタルの10年後・20年後の塗り替えについては、美観上必要に応じて行う。

※リコロニー(リフォーム専用屋根材)はカタログにメンテナンス表の掲載がありません。

カタログ上このようにまとめられていますが、塗装は徐々にはがれてくるものです。

これらの屋根材の防水性能は塗装に依存しているところが大きく、塗装がはがれたまま放置すると屋根材本体の劣化が急速に進む可能性があります。

ですので実際には塗装塗り替えは約10年ごとを目安にご検討されるようにすると屋根を長持ちさせることにつながるので、覚えておかれるといいかと思います。