フローンFRP防水面用アクアトップとは?│特徴や費用相場、詳しい施工方法まで解説!
「フローンFRP防水面用アクアトップ」とは、防水工事で使われる東日本塗料の水性トップコート塗料です。
プライマーとトップコートが一体化した防水塗料のため、施工工程の短縮が可能で作業効率が向上します。
速乾性にも優れ、従来の塗料に比べてニオイも少ないため、"早く工事を終わらせたい人“や"ニオイが少ない塗料が良いという人“におすすめです。
今回は、フローン防水面用アクアトップについて、基本的な特徴から詳しい施工方法や費用相場まで詳しく解説します。
FRP防水とは?フローンFRP防水面用アクアトップとは?
はじめに、「FRP防水」と「フローンFRP防水面用アクアトップ」について紹介します。
FRPとは?
FRPとは、「Fiber Reinforced Plastics(繊維強化プラスチック)」の略称で、樹脂に繊維を混ぜ合わせた複合材料のことです。
FRPは、軽量で強度が高く、耐久性に優れていることが特徴です。
フローンFRP防水面用アクアトップとは?
「フローン防水面用アクアトップ(以下:アクアトップ)」とは、東日本塗料が販売する防水塗料のことです。
防水工事の仕上げに使われる"トップコート“の一種で、防水性そのものはありませんが、FRP防水層を保護する役割があります。
これにより、ウレタン防水やFRP防水の劣化を防ぎ、耐用年数を延ばすことができます。
そのため、防水工事のメンテナンスとしてトップコートの塗り替えが行われる際に、アクアトップが使用されることがあります。
商品詳細
商品名 | フローンFRP防水面用アクアトップ |
---|---|
機能 | 匂いが少ない/速乾 |
規格 | F☆☆☆☆ |
色 | A-4 フォックスグレー |
対応場所 | ベランダ |
樹脂 | 水性アクリルウレタン樹脂 |
光沢 | 艶なし |
F☆☆☆☆とは?
F☆☆☆☆は、製品の安全等級を示す表示記号です。
「F」はホルムアルデヒドのことで、等級は「F☆☆」から「F☆☆☆☆」まであります。
安全等級の違いは、以下の表をご覧ください。
建築材料の区分 | ホルムアルデヒドの発散 | ホルムアルデヒドの放散速度 | 表示記号 |
---|---|---|---|
建築基準法の規制対象外 | 少ない | 5μg/㎡h以下 | F☆☆☆☆(エフフォースター) |
第3種ホルムアルデヒド発散建築材料 | 使用面積が制限される場所あり | 5~20μg/㎡h | F☆☆☆(エフスリースター) |
第2種ホルムアルデヒド発散建築材料 | 使用面積が制限される場所あり | 20~120μg/㎡h | F☆☆(エフツースター) |
第1種ホルムアルデヒド発散建築材料 | 多い | 20μg/㎡h超 | 表示なし |
2003年7月1日に施行された建築基準法の改正により、ホルムアルデヒドを発散する可能性のある建築材料は、発散量に応じて使用面積などの制限が設けられました。
国土交通省:建築基準法に基づくシックハウス対策について
詳しくは、国土交通省のホームページをご覧ください。
アクアトップの特徴
次に、アクアトップの特徴を3つ紹介します。
作業効率の向上
従来、トップコートを塗る際にはプライマー(下塗り材)が必須でした。
しかしアクアトップは、プライマーとトップコートが一体化した防水塗料です。
この構造により、防水工程をひとつ省略できるようになり、作業効率が向上しました。
※既存FRP防水の劣化状態によっては、別途プライマーが必要になる場合があります。
プライマーとトップコートが一体化しているため、トップコートとしてだけでなく、水性プライマー(下塗り材)としても利用可能です。
速乾性に優れている
アクアトップは乾燥が早く、メーカーの試験では約2時間後に歩行可能(気温23℃の場合)という結果が出ています。
施工環境によって差はありますが、気温10℃では約4時間、気温30℃ではわずか1時間ほどで歩行可能な状態になります。
防水工事では、乾燥待ちの時間が作業全体を遅らせる原因になることが多いため、この速乾性は"大きなメリット“です。
作業効率をさらに高め、工期の短縮にもつながります。
環境に優しい
防水塗料には、有機溶剤による刺激臭を放つものが多く存在しています。
中には頭痛や吐き気などの体調不良を引き起こす塗料もあります。
しかし、アクアトップは水性塗料のため、不快な刺激臭がありません。
そのため、集合住宅やお子様のいるご家庭でも安心してご使用いただけます。
アクアトップの仕上げ方法は2種類
フローンFRP防水面用アクアトップを使ってできる仕上げの方法は、2種類あります。
平滑仕様
平滑仕様(へいかつしよう)は、一般的なトップコートの塗り方です。
表面が滑らかで、"ツルッ"とした仕上がりになります。
プラチップ仕上
プラチップ仕上げは、フローンFRP防水面用アクアトップに、「フローンチップ」を混ぜて塗る仕上げ方法です。
表面が"ザラザラ"とした仕上がりになります。
プラチップを入れることにより、雨が降っても滑りにくい床になります。
アクアトップの施工方法は?
次にアクアトップを施工方法を紹介します。
1│高圧洗浄
ベランダ床面の高圧洗浄を行い、汚れを落とします。
高圧洗浄後は、しっかり乾燥させます。
2│下地補修
次に、下地補修を行います。
表面にひび割れや剥がれがあると、施工不良の原因になります。
下地を整えることで防水材が均一に密着し、効果を最大限に発揮できるため、補修作業は入念に行います。
3│目荒らし(サンディング)
下地補修の次は、表面の目荒らしを行います。
表面に傷をつけて細かい凹凸を作ることで、塗料との密着力を高めます。
4│アセトン拭き
次に、アセトン拭きです。
アセトン拭きを行うことで、表面の油分や汚れを除去することができます。
5│アクアトップを塗る
アクアトップは、プライマーと一体化した塗料なので、このタイミングで塗布することができます。
また、希釈の必要もないため、原液のままローラーやハケで塗ります。
プラチップ仕上げにする場合は、フローンチップを5%入れて、攪拌した塗料を塗ります。
6│施工完了
乾燥したら、アクアトップでの施工は完了です。
- 密着不良やひび割れの原因になるため、気温5℃以下/湿度80%以上での施工は不可
- 上塗りをする場合は72時間以内に施工する
- 雨が降る心配がある場合は施工不可
- 冬は夜露や結露の可能性があるため、午後4時以降の施工は不可
- 夜露や結露が塗装面についてる場合は、拭き取り/乾かしてから塗装を行う
- 防水面に割れや剥がれが発生している場合は、施工不可
アクアトップの施工費用は?
アクアトップは主に、トップコートの塗り替え工事で使用されます。
トップコートの塗り替えの費用は、人件費や材料費などを含めて約10万円~となります。
気温や天候にもよりますが、最短1日で終わる工事です。
まとめ
最後にフローンFRP防水面用アクアトップについてまとめます。
- フローンFRP防水面用アクアトップは、東日本塗料の製品
- 防水塗料の中でトップコート(仕上げ材)の一つ
- プライマーとトップコートが一体化した防水塗料
- プライマーとしても使用可能
- 水性塗料のため、嫌なニオイがしない
- 速乾性があり、気温23℃の場合、2時間で歩行可能になる