【保存版】ベランダ防水工事中の室外機|事前に動かす?使える?費用や工事方法を徹底解説

ベランダ防水工事を調べていると、「室外機は事前に動かすべき?」「工事中にエアコンは使える?」と不安になりますよね。
結論、お客様ご自身で室外機は動かさず、そのままで大丈夫です。
誤って動かすと破損のリスクがあるため、室外機の移動は業者に任せるのが安心です。
また、当社では防水工事中のエアコン使用はお控えていただいています。
室外機から出る振動や排水が、防水材の密着不良や乾燥不良を起こす原因になるためです。
今回の記事では、ベランダ防水の基本から費用・工期、追加費用が発生するケースなどを解説。
「室外機があるベランダの防水工事を検討している人」は、ぜひ最後までこの記事を読んで、不安を解消してください。
ベランダ防水とは?
ベランダ防水とは、ベランダの床や立ち上がり部分から雨水が侵入するのを防ぐための防水工事のことです。
今回は、ベランダ防水工事の工法を3種類ご紹介します。
FRP防水

FRPとは繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)の略称のことです。
この繊維強化プラスチックとガラス繊維を編んで作ったシートを組み合わせて防水層を形成する方法が、FRP防水です。
FRP防水について、詳しくはこちらの記事をご覧ください!
ウレタン防水

ウレタン防水とは、ウレタン樹脂を使用した、防水工法のことです。
柔軟性・耐衝撃性に優れており、複雑な形状に合わせて施工することが可能です。
ウレタン防水について、こちらの記事で詳しく紹介しています。
シート防水

最後に紹介するのは、シート防水です。
シート防水とは、塩化ビニル樹脂や合成ゴムなどで作成された防水シートを貼り付けて、雨水の侵入を防ぐ防水工法のことです。
広い面積を短時間で施工できるため、屋上や陸屋根バルコニーなどの施工に適しています。
ベランダに室外機があっても防水工事は可能!

結論から言うと、ベランダに室外機が設置されていても防水工事は可能です。
実際、ベランダに室外を置いている住宅は多数あり、防水業者はこれを前提に施工手順を考えています。
また、室外機の置かれている位置は各住宅によって異なります。
- 床置きタイプ(一般的)
一時的に移動・持ち上げ・脱着など、複数の方法から最適な対処を選べる - 壁面吊り下げタイプ
床の施工はしやすいが、落下防止のための安全管理が必須 - 狭いベランダにぴったり収まっているタイプ
機械のサイズによっては浮かせる架台を使用する必要あり
経験豊富な業者であれば、状況に応じて最適な工法を見極められます。
「室外機はどうやって工事をするんだろう?」と気になる場合は、事前に業者へ確認することをおすすめします。
ベランダ防水は室外機があると費用や工期は変わる?

では実際に、室外機がある場合、工事の費用は工期に変更はあるのでしょうか?
答えは、「変わる可能性が高い」です。
ただし、"必ず費用が高くなる"や"必ず工期が長くなる"というわけではなく、室外機の扱い方によって変動します。
では、どのようなケースだと追加費用がかかり、どのようなケースだと工期が延びるのでしょうか?
室外機の扱い方による追加費用の違い

実際に、室外機の扱い方による追加費用の違いについて詳しく解説します。
追加費用が発生しないケース
まず、追加費用が発生しないケースを紹介します。
- 室外機の足元だけ浮かせて施工できる
- 配管に余裕があり、軽く移動させるだけで済む
- 室外機を動かさず、室外機の下以外を施工する工法を選択した場合
これらの場合、追加費用は発生しないことが多いです。
追加費用が発生するケース
次に追加費用が発生するケースについて詳しく解説します。
1|室外機の脱着(取り外し・再設置)
- エアコン技術者の作業が必須
- 冷媒ガスの回収→真空引き→再充填の手順が必要(専門業務)
- 配管が劣化している場合、交換が必要
費用相場:15,000~35,000円前後/台
2|吊り上げ・特殊な持ち上げ作業
- ベランダが狭い場合に多い
- 室外機が重い大型タイプ
- 配管が短く、脱着せずに持ち上げる必要がある
費用相場:5,000~15,000円前後/台
2|配管・ドレンホースの交換
- 防水工事中に老朽化が分かった場合
- お客様から要望があった場合
費用相場:3,000~12,000円前後/台
室外機まわりの作業量が増えるほど、追加料金が発生しやすくなります。
室外機の有無による工期の違い

ベランダ防水の工事期間は、"室外機がない“場合が最も早く済みます。
ただし、室外機が設置されていても、動かす必要があるかどうかで工期は大きく変わります。
ここでは、工期が延びるケースと変わらないケースについて紹介します。
| 工期が延びるケース |
|
|---|---|
| 工期が変わらないケース |
|
室外機の位置や設置方法によって、職人がどこまで手を加えるか大きく変わります。
どのくらいの工期か気になる場合は、事前に業者に質問しておくと安心です。
自分で室外機を動かさないほうがいい?

「室外機が邪魔だから、ちょっとだけ自分で動かしておこうかな・・・」
「動かすだけでお金取られるのは嫌だから、自分で動かしちゃおうかな・・・」
そう思いがちですが、防水工事の際は「室外機は自分で動かさないこと」が基本です。
理由を知っておくと、余計なトラブルや出費を防ぐことができます。
室外機を自分で動かすと起こるトラブル
室外機は常に外に置いてあるため「少しくらい動かしても平気」と思われがちです。
しかし、内部にはガスの通る管や電気配線、ドレンホースが複雑に接続されています。
これらに無理な力が加わることで、破損することがあり、ガス漏れ・冷えない・暖まらないなどの不具合が発生します。
- 配管がねじれてしまう
- 室外機の水平が崩れる
- ドレンホースが抜けてしまう
これらのトラブルも発生しやすく、防水工事より高い修理費(数万円~十数万円)がかかるケースも実際にあります。
そのため、室外機は自分で触らず、当日の職人に任せるのが最も安全で確実といえます。
職人にすべて任せることで、結果的に余計な出費やトラブルを避けることにもつながります。
ベランダ防水工事の際に室外機を動かす方法
室外機があると防水工事の施工スペースが狭くなりますが、当社では現場に合わせて2つの方法で対応しています。
ベランダの広さや室外機の設置状況によって方法を変えることで、仕上がりの品質を変えずに施工することが可能です。
室外機を動かしながら施工する

広いベランダやバルコニーでは、室外機を動かしながら施工します。
安全に持ち上げて動かしながら作業を進めるため、下地や防水層をしっかりと施工することができます。
・動かしながら安全に作業可能
・配管やドレンホースへの負荷を抑えられる
・工期への影響が少なくスムーズに作業が進む
室外機を浮かせて施工する

コンパクトなベランダや不規則な形をしているベランダでは、室外機を動かすスペースを取れないことがあります。
その場合は、室外機を手すりなどに固定して浮かせて施工します。
・狭いスペースでも防水層を全面施工可能
・室外機に負荷をかけず安全に作業できる
・手すりや壁が傷つかないようダンボール等で養生する
ベランダ防水工事と室外機に関するよくある質問

ベランダ防水工事とエアコンの室外機に関するよくある質問を紹介します。
室外機がどうしても動かせない場合はどうするの?
室外機が床面に完全に固定されている場合や配管の長さ・設置位置の問題で"物理的に室外機が動かせないケース"は、実際にあります
当社ではその場合、事前に室外機が動かせないこと、室外機の下が防水施工できない可能性があることをお客様にお伝えしています。室外機の下だけ劣化している場合、その部分だけ防水工事はできますか?
部分的に防水工事を行うことは可能です
しかし、古い防水と新しい防水の境目は、水の侵入経路になりやすいため、耐久性は落ちやすくなります。
室外機の下だけ劣化している場合でも、長期的にみると全面施工の方がコスパも耐久性も上がるためおすすめです。ベランダ防水の工事中にエアコンは使える?
業者によって対応は異なりますが、当社では防水工事中は、エアコンの使用をお控えいただいています。
防水材の塗布・乾燥・養生作業など、室外機まわりに触れるため、故障リスクや安全面への配慮が必要だからです。
また、防水層には十分な乾燥時間が必要なため、塗料の種類や気温を踏まえてエアコンの使用可能な時間をお客様へご案内しています。
※業者によって対応が異なるため、事前の確認をおすすめします。
まとめ
- ベランダに室外機がある場合でも防水工事は可能
- 自分で室外機を動かすと配管破損やガス漏れの恐れがあるので注意が必要
- 室外機の扱い方で費用は変動する
- 室外機の有無や設置状況によって工期が変わることがある
- 防水工事中はエアコンが使えないことが多いため、事前に準備やスケジュール確認が必要
- ベランダの広さや状況で作業方法が変わるため、不安な場合は業者に質問・相談する





