ベランダ床の塗装DIYで失敗しないために|防水の仕組み・見極め方・コストをわかりやすく解説

ベランダ床の塗装DIYで失敗しないために|防水の仕組み・見極め方・コストをわかりやすく解説

「ベランダ床の塗装が色あせてきた」「DIYで塗り直そうかな?」

そう考えてる人は、多いのではないでしょうか?

実はベランダの床は、壁や家具と同じ塗装でなく、「建物を守るための防水加工」でできています。

この仕組みを知らずにDIYで塗装をすると、1年以内に剥がれる・水が染み込む・雨漏りに発展するといったトラブルが起こる可能性があります。

今回の記事では、「塗装と防水加工の違い」や「劣化症状の見極めポイント」、「DIYと業者どちらを選ぶべきか」などを解説します。

この記事を最後まで読むと「DIYで大丈夫?プロに頼むべき?」がはっきり判断できるようになります。

ベランダ床は「塗装」ではなく「防水加工」が必須

多くの人が「ベランダの塗り替え」とは「塗装」だと思っていますが、これは大きな誤解です。

壁や家具のようにペンキを塗って色をつけることではありません。

建物を守るためには、「塗装」ではなく「防水加工」こそが重要になります。

「塗装」と「防水加工」の違い

「塗装」と「防水加工」の違い

一般の人が「ベランダの床を塗る」というとき、それは多くの場合「塗装(トップコートの塗り替え)」をイメージされています。

しかし、この塗装は見た目を整えるのが目的ではなく、最も重要な役割は、「建物の構造体を水から守る」ということです。

項目役割塗膜の厚さ耐久性
塗装
(トップコート)
表面の美観、紫外線からの保護薄い3~5年程度
防水加工
(防水層形成)
水の侵入を完全に防ぐ厚い10~15年程度

一般の人が思う「ベランダ床の塗装」は「防水層という大切な皮膚を守るための"化粧"」に過ぎません。

その下の防水層がすでに痛んでいる場合、いくら上からきれいに塗っても、水はどんどん建物の内部に侵入してしまいます。

【診断】チェックリスト

おうちのベランダの床の状況が「塗装だけでは済まないレベル」かどうか、以下のチェックリストで確認してみてください。

床にひび割れがある

床にひび割れがある

表面の大きいひび割れは、防水層もひび割れが発生している可能性があります。

雨水が下地のコンクリートや建物内部に到達し始めているサインです。

床がぷにぷにしたり、水膨れのように浮いている箇所がある

床がぷにぷにしたり、水膨れのように浮いている箇所がある

内部に水が浸水し、防水層が下地から剥離している状態です。

放置するとその部分から一気に水が広がり、大規模な雨漏りにつながります。

雨が降ったあと、水たまりが長時間残る

雨が降ったあと、水たまりが長時間残る

排水がうまくいかず、ベランダの床がたわんだり変形している可能性があります。

常に水が溜まることで、防水層の劣化が加速します。

ベランダ下の天井や壁にシミができている

ベランダ下の天井や壁にシミができている

すでに雨水が建物内部に侵入し、雨漏りが発生している状態です。

この症状が見られたら、すぐに専門業者による侵入経路の特定と防水工事が必要です。

DIYで補修可能なケースと業者対応が必要なケース

DIYで補修可能なケースと業者対応が必要なケース

DIYでのベランダ塗装(トップコート塗り替え)は、すべてが危険というわけではありません。

しかし、「DIYで対応できる状態」と「プロに任せるべき状態」の違いを誤ると、防水層を痛めて雨漏りにつながる恐れがあります。

まずは、自宅のベランダがどちらのケースに当てはまるのかを判断する基準を整理しておきましょう。

DIYで補修可能な症状
  • 症状が軽い:表面の細かいひび割れ・色あせ・チョーキング現象
  • 美観目的:防水機能の維持が目的ではなく、美観の回復が目的の場合
  • 塗料の選定ができる:既存の素材を正確に把握し、対応する塗料選定できる場合
業者対応が必要な症状
  • 水の侵入疑いがある:大きいひび割れや浮き、室内の雨染みが見られる場合
  • 劣化が進んでいる:前回の防水工事から10年以上経過、防水工事を未実施の場合
  • ドレンに異常がある:ドレンにひび割れや破損が見られる場合、部品交換が必要になる

防水機能の低下が疑われる場合は、プロの診断を受けましょう。

たった1年で劣化する3つの理由

DIYでしっかり塗装したのに1年で剥がれてきた」「すぐに水が浸み込んできた

このような失敗談は後を絶ちません。

目先の費用を節約しようとすることで、すぐに劣化してしまうのには理由があります。

理由1|下地処理(ケレン・清掃)の徹底不足

理由1|下地処理(ケレン・清掃)の徹底不足

ベランダ塗装の耐久性は「どれだけ丁寧に下地を整えたか」で9割決まります。

プロは、古い塗膜や汚れを"専用の工具(サンダーやグラインダー)“で徹底的に除去します。

しかしDIYの場合、加減が分からずに完全に除去できていないケースが多いです。

理由2|塗膜の厚さをコントロールできない

理由2|塗膜の厚さをコントロールできない

ベランダ防水に使う塗料は、きちんと規定の厚さを確保することで、紫外線や水の浸入に対する耐久性を発揮します。

しかし、DIYでは塗料を薄く塗っていたり、ムラになったりすることがあります。

規定以下の薄い塗膜は、紫外線や熱で簡単に劣化し、たった1年でパリパリにひび割れてしまいます。

理由3|防水・下地に合わない塗料の選定不足

理由3|防水・下地に合わない塗料の選定不足

プロの防水工事では、まず既存の防水層を診断し、その素材に合う塗料を見極めます。

しかしDIYでは、既存の防水層の素材がわからなかったり、間違った下塗り材を選んでしまうことが非常に多いです。

たとえば、FRP防水の床にウレタン系の塗料を塗る際は、注意が必要です。

プライマーと呼ばれる下塗り材にも相性があるため、塗料の見極めや塗膜の確保が重要です。

塗料選定の失敗は、DIYの最も多い劣化原因の一つです。

あなたのベランダの床はFRP?ウレタン?

あなたのベランダの床はFRP?ウレタン?

ベランダ床の塗装を考える前に、まず知っておきたいのが「ご自宅の防水工法」です。

戸建てのベランダに多い「FRP防水」と「ウレタン防水」の見分け方を、分かりやすく解説します。

FRPとウレタンの基礎知識

FRP防水」は、ガラス繊維を混ぜた特殊な樹脂を塗布して防水層を作る工法です

軽量で非常に強度が高く、硬化時間が短いため工期が短いのが特徴です。

しかし、素材が硬いため、建物の揺れや熱による伸縮に弱く、ひび割れが発生しやすいデメリットがあります。

ウレタン防水」は、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成する工法です。

ゴムのように柔らかく弾力性があるため、下地の動きによく追従しひび割れに強いのが特徴です。

継ぎ目のない均一な仕上がりで、複雑な形状でも施工しやすいですが、乾燥に時間がかかるため工期が長くなる傾向があります。

素地の見分け方

DIYでベランダのトップコートを塗り替える場合、まず最初に確認すべきなのが「素地(FRPか?ウレタンか?)」です。

素地によって必要な塗料・下地処理・塗り方が変わるため、判断を誤ると「塗ってもすぐ剥がれる原因になります。

特徴FRP防水ウレタン防水
表面の見た目ガラス繊維の模様があるムラのないツルっとした膜
触感硬くて"コンコン"という硬質少し柔らかくゴムっぽい
劣化時の様子剥がれて繊維が見えるゴムが伸びるように剥がれる

DIYと業者、どっちがいい?費用と特徴の比較ガイド

DIYと業者、どっちがいい?費用と特徴の比較ガイド

一般的な住宅のベランダ(5㎡程度)でDIYで5年ごとに行う場合10年に1度業者が行う場合の20年間のコストを比較してみました。

比較工法費用施工回数20年間総費用(概算)
DIY約3万円4回(5年ごと)12万円
業者約15万円2回(10年ごと)30万円

コストを見ると、圧倒的にDIYの方が安く済むことが分かりました。

しかし、ベランダ防水はコストだけでなく、"どこに安心感を求めるか“で選ぶ工法は変わります。

ここからは、DIYと業者それぞれの良いところを整理していきます。

DIYはコスト面が強い!工具レンタルでさらに節約

DIYはコスト面が強い!工具レンタルでさらに節約

DIYでのベランダ防水は、費用をできるだけ抑えたい人にぴったりです。

最近はホームセンターで工具のレンタルサービスが充実しており、必要な道具を買い揃えなくても作業が可能です。

たとえばカインズコーナンでは、様々な工具をレンタルすることができます。

初期費用を大きく抑えられるため、「まずは自分でやってみたい」「プロほどの仕上がりでなくてもOK」という人におすすめです。

ただし、塗りムラや厚み不足が起きやすいため、施工手順をしっかり確認しながら進めることが大切です。

丁寧に作業することで、コストパフォーマンスの良い選択肢になります。

電動工具に注意

電動工具を使用する場合、取り扱いに十分注意が必要です。
サンダー(研磨機)は、回転部分に手袋や服が巻き込まれやすく危険です。
また、軍手は糸が絡みやすいため、糸の出ない作業用手袋がおすすめです。

業者施工は仕上がりと耐久性が安定!

業者施工は仕上がりと耐久性が安定!

専門業者に依頼すると、仕上がりの均一さ・耐久性・保証の面で安心感が強いのが最大のメリットです。

特にベランダ防水は、下地処理や塗布量が仕上がりを左右するため、プロの技術力は大きな強みになります。

費用はDIYより高くなりますが、「雨漏りリスクを確実に減らしたい」「メンテナンス頻度を減らしたい」という人に向いています。

プロの施工なら耐久年数も安定しやすいため、長期的な安心を重視する人に適した選択肢です。

後悔しないための「自分に合った施工方法」の選び方

業者選びで失敗しないチェックポイント

ベランダ防水は、DIYでも業者でもどちらを選んでもOKです。

大切なのは、「自分の状況に合った方法を選ぶこと」です。

DIYは初期費用を抑えやすく、ホームセンターの工具レンタルを活用すればコストをぐっと下げられます。

ただし、作業には時間と手間がかかるため、「休日にゆっくり作業できる」「細かい工程を自分で丁寧に進められる人」に向いています。

一方、業者に依頼する場合は費用こそ高くなりますが、仕上がりの安定感・耐久性・保証がメリットです。

「雨漏りは絶対に避けたい」「時間がないから作業はプロに任せたい」という人には安心感の高い選択肢になります。

  • 自分の予算
  • 時間の余裕
  • 仕上がりへのこだわり

この3つを基準に考えることで、後悔のない選択ができます。

まとめ

ベランダの床は、ただの「塗装」ではなく、建物を守る「防水加工」が重要です。

DIYでできるのは、表面劣化などの軽度の症状で、劣化が進んでいたり雨漏りの症状がある場合は業者の対応が必要です。

DIYで失敗する原因は下地処理不足や塗膜の厚さ、塗料の選定ミスなどがあります。

初期費用が抑えられるDIYも魅力的ですが、迷う場合はプロに防水層のチェックをしてもらうのが安心です。

DIYで失敗!どうしたらいい?

「自分で塗りなおしたら剥がれてきた」
「すぐに水が染み込んできてしまった」

そんなDIYの失敗でお困りの人は、私たちにご相談ください!
防水のプロが原因を見極めて、最適な解決策を提案します!

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