FRP防水のベランダ床面をケルヒャーで掃除する方法と注意点、ケルヒャーで掃除をしないほうがいい場合について紹介!
FRP防水|ケルヒャーでベランダ清掃をする前に知っておきたいこと
まず、はじめに自分の家のベランダやバルコニーの床がどんな防水工法で作られているのかを知ることが重要です。
今回は、FRP防水という工法について紹介します。
FRP防水とは?
FRP防水とは、上記写真でいうところの白いガラスマットと、写真の黒いバケツに入っている液体のポリエステル樹脂を使って防水層を作る工法のことです。
FRP防水は、耐久性・耐摩耗性・防水性・耐薬品性に優れています。
戸建住宅の半分以上のベランダやバルコニーに、FRP防水で施工がなされていると考えて良いでしょう。
家のベランダやバルコニーがFRP防水かを見極める方法は、ベランダの床をよく見たときにガラスマットの網目模様がうっすら見えたり、床面を押してみて、固いと思ったらFRP防水の可能性が高いです。
逆に押してみて、少し弾力がある感じ(押し返されるような感じ)があれば、ウレタン防水の可能性があります。
その場合は、ウレタン防水のメンテナンス方法なども書いているこちらの記事をご覧ください。
FRP防水のトップコートとは?
ベランダやバルコニーの床面がFRP防水で施工されている場合、FRP防水層を保護するためのトップコート(フローリングのワックスのようなもの)が塗られています。
このトップコートがあることにより、FRPの防水層は太陽光(紫外線)からの影響を抑えることができ、劣化するスピードを遅くしています。
FRP防水のベランダ床面の清掃とは、FRPの防水層を清掃しているというより、表面のトップコートについている汚れを清掃していると思うといいでしょう。
もっとFRP防水について詳しく知りたい人はこちらの記事もご覧ください。
ケルヒャーとは?
※画像引用:高圧洗浄機 K2 サイレント
ケルヒャーは、家庭用高圧洗浄機として多くの人に認知されている機械でホームセンターで気軽に買うことができます。
ケルヒャーは、高圧で水を噴射することで、汚れを効率的に落とすことができるため、車の洗浄や家の外壁の洗浄などで使っている人も多いのではないでしょうか。
家庭用で使用できる範囲内での威力になりますが、使い慣れていない人は、弱めの水圧から徐々に圧力をあげていくと安全に使うことができます。
ベランダ清掃の必要性と注意点
ベランダやバルコニーは、屋外にあるため、風雨や紫外線などの影響を受けやすく、汚れやカビが発生しやすい場所です。
また、風で運ばれた枯れ葉や花粉、埃、砂などがベランダやバルコニーの排水口に溜まって水が流れなくなることがあります。
我々がベランダ防水の施工していて汚れているなと感じる場所は、施工がやりづらい室外機の下や掃き出し窓の下部分などは汚れが溜まりやすく、非常に劣化が早い印象です。
そのため室外機の下、排水溝部分、ベランダの四隅などは特に定期的なベランダやバルコニーの清掃が必要です。
実際に、やねまるへの依頼でベランダやバルコニーの排水口に枯れ葉が溜まって水が流れず、ベランダに水が溜まっているという案件は多いです。
ベランダやバルコニーの床面がFRP防水の場合は、比較的薬品にも強いため、洗剤を使って掃除をしても問題ありません。
ただし、防水層が硬く、傷がつきやすいので、ワイヤーブラシやスチールたわしで強くゴシゴシ洗うと表面が削れてしまったり、物を落としたりすると防水層が割れてしまう可能性があります。
写真のような状態のときはベランダ清掃をやめましょう!
ベランダをケルヒャーで清掃しようと思ったとき、写真のように床面にひび割れや欠け、めくれなどを見つけたら、掃き掃除までにしてケルヒャーなどの水を使うような清掃はやめましょう。
ひび割れや欠け、めくれなどがあるということは、トップコートまたはFRP防水層が劣化して、防水機能が損なわれている状態です。
そのような状態で水を使った清掃をした場合、ひび割れなどから水が入ってしまい、ベランダの下地まで濡らしてしまうことになります。
一度くらいなら、問題ないかもしれませんが、それが何度も繰り返されるとベランダの下の部屋や軒天に雨漏りが発生する可能性があります。
そうならないように、床面にひび割れや欠け、めくれなどを見つけたら、ケルヒャーなどを使った清掃は中断して、業者に連絡しましょう。
FRP防水|ケルヒャーでのベランダ清掃方法
ここからは、FRP防水のベランダをケルヒャーを使って清掃するときの方法について紹介します。
準備するもの
- ケルヒャー高圧洗浄機
- 中性洗剤
- ブラシ
- 手袋
- ほうき
- ちりとり
手順
- ほうきでベランダ床にある砂や埃を取り除く
- 排水口の見えるゴミは取り除く
- ベランダの表面に付着した頑固な汚れを中性洗剤とブラシを使って落とす
- ケルヒャーを準備する
- はじめは一番弱い水圧でベランダ床面を洗浄する
- 汚れの落ちが悪い場合は1段階ずつ水圧をあげて洗浄する
- 排水口にケルヒャーのノズルを当てて水圧で排水口内の汚れやゴミを落とす
- ベランダ床をケルヒャーで洗浄するときは、FRP防水を傷つけないようにするため、スチールたわし・ワイヤーブラシ等の使用は避けるようにしましょう。
- ケルヒャーを使うときは、一番弱い水圧から開始し、水圧を調整しながら洗いましょう。
- 一番弱い水圧でも十分に汚れを落とすことができます。
- 強すぎる水圧で洗浄すると、ベランダのトップコートが剥がれて、FRP防水層が剥き出しになる可能性が高く、劣化が早まります。
メリット
高圧洗浄機を使用することで、手作業に比べて効率的に汚れを落とすことができます。
適切な清掃を行うことで、FRP防水の防水性を保つことができます。
デメリット
注意点でも言ったように水圧を間違えてしまうと、表面のトップコート(保護している膜)を剥がしてしまう可能性があります。
家庭用の高圧洗浄機の水圧なので、そこまでの威力はないかもしれませんが、ベランダ床面の状態によっては、剥がれてFRP防水が剥き出しになるケースもあるので、水圧には注意しましょう
もし、自分でベランダをケルヒャーで掃除することが不安な人は、業者に依頼してベランダ清掃をしてもらいましょう。
FRP防水|ケルヒャー以外で清掃はできる?
ここまではケルヒャーを使ったベランダ清掃の方法について紹介しました。
しかし、ケルヒャー1台を買おうと思うと安くても30,000円かかってしまいます。
ベランダ清掃をするだけのために買うのはちょっと高いな・・という人に向けて、ここからはケルヒャーがなくても、身近な物でベランダやバルコニーの掃除をする方法を紹介します。
準備するもの
- 中性洗剤またはクレンザー
- ブラシ
- 手袋
- ほうき
- ちりとり
手順
- ほうきでベランダ床にある砂や埃を取り除く
- 排水口の見えるゴミは取り除く
- クレンザーまたは中性洗剤をまいてブラシでこすり洗いする
- 水でしっかりと洗い流す
- 表面を傷つけないようにするため、スチールたわし・ワイヤーブラシ等の使用は避けるようにしましょう。
- こすり洗いをするので、デッキブラシやタワシがあると尚、良いです。
メリット
表面のトップコートを剥がしてしまうという心配がないので、安心して清掃できます。
費用面でも家にある中性洗剤やタワシ、ほうきを使っての清掃になるので、コストがかかりません。
もし、タワシやほうきがなくても、100円ショップに売っているもので十分なので、気軽に掃除ができます。
デメリット
ベランダやバルコニーが広い場合は、全て手作業で行うため、労力がかかります。
また、ベランダに物を置いているお家やガーデニングなどをしている場合は、退かしながらの作業となります。
誤って落として、ベランダ床面を傷つけてしまう可能性があるので、気をつけて作業をしましょう。
心配なら、業者にベランダ清掃を依頼するのもあり!
「ケルヒャーをわざわざ買って掃除するのはちょっと・・」
「だからといって、手作業で掃除するのもめんどくさい・・」
そういうときは、ベランダ清掃を行っている業者に依頼することをおすすめします。
可能であれば、防水施工の実績がある業者でベランダ清掃をしているところが良いです。
なぜなら、防水工事の知識と経験があるため、その家のベランダ床面の状態を見ながら清掃をしてくれるので、安心感が違います。
費用も広さによって変わりますが、7,000円~20,000円くらいと良心的です。
さらに清掃をしながら、防水の状態もチェックしてくれるので、一石二鳥ですよ。
まとめ
今回は、FRP防水のベランダ床面をケルヒャーで清掃する方法や手作業で清掃する方法などについて紹介しました。
家の中の掃除は、こまめにするけれど、中々ベランダの掃除まで手が届かないという人も多いと思います。
しかし、定期的にベランダを清掃することで、ひび割れなどの異常を早期発見できるかもしれません。
そうなれば、修理費用を安く抑えながら、FRP防水の防水性を維持することにつながります。
どうしても面倒な場合は、業者に依頼するのも一つの方法だと思いますので、定期的に清掃することを心がけてみましょう。
当社でも、ベランダ防水工事の他にベランダ清掃も行っております!
ベランダ清掃の場合は、戸建ての他にマンションやアパートなどの集合住宅でも対応可能ですので、お気軽にお問い合わせください。